NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 技術者倫理(Engineering Ethics)
担当教員名 吉村 充功
配当学年 カリキュラムにより異なります。 開講期 前期
必修・選択区分 建築学科 (必修)
機械電気工学科 (選択)
単位数 2
履修上の注意または履修条件 技術者として必ず心得るべき内容を扱いますので、講義を欠席することなく毎回出席して下さい。
受講心得 最先端かつ高度な知識・技術をもつことだけが技術者の使命ではありません。科学技術が進歩すればするほど、技術を正しく行使する倫理観が重要となります。普段の生活からこのような倫理観について考える習慣を身につけて下さい。また、積極的に授業に参加して下さい。
教科書 はじめての工学倫理(第2版)
(昭和堂) 齋藤了文・坂下浩司 編
参考文献及び指定図書 ・技術は人なり-プロフェッショナルと技術者倫理-(土木学会) 土木学会 教育企画・人材育成委員会 倫理教育小委員会 編
・土木技術者の倫理-事例分析を中心として-(土木学会) 土木学会 土木教育委員会 倫理教育小委員会 編
・土木技術者倫理問題-考え方と事例紹介-(土木学会) 土木学会 技術推進機構 継続教育実施委員会 編
・若き挑戦者たち-国土を支えるシビルエンジニア-(土木学会) 土木学会 教育企画・人材育成委員会 マネジメント教育委員会 編
関連科目 専門教育科目の全科目
オフィスアワー
授業の目的 工学部に所属する皆さんの使命は、それぞれの専門分野における科学技術の知識、能力を駆使して、人々の豊かな生活やあらゆる生命の活動を支えたり、環境を保全したり、科学技術の進展に寄与したりすることです。しかしながら、科学技術の進展に伴って技術の高度化を進めるあまり、倫理感を逸脱した技術開発がなされることがあります。そのため現代を生きる技術者は、職業倫理を備えた技術者としての適性を満たしておく必要があります。技術者倫理では、倫理規定を理解するとともに、具体例を通して技術者としてふさわしい行動など技術者としての適性を身につけることを目標とします。
授業の概要 第9回までは倫理の問題として発生した具体的な事例を紹介します。第10回以降は具体的な事例を題材にグループディスカッションを行い、技術者としての倫理観を養います。毎回ワークシートを配布します。
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
○第1回 オリエンテーション-技術者倫理とその必要性
 ■技術者倫理とはなにか ■その必要性 ■技術士試験

○第2回 事例紹介(1) 組織とエンジニア
 ■チャレンジャー号事件 ■コロンビア号事件

○第3回 事例紹介(2) 企業の社会的責任
 ■フォード・ピント事件

○第4回 事例紹介(3) 安全性と設計
 ■日本航空ジャンボ機墜落事故 ■阪急伊丹駅のユニバーサルデザイン

○第5回 事例紹介(4) 製造物責任
 ■レガシィ・リコール事件 ■六本木ヒルズ回転ドア

○第6回 事例紹介(5) 知的財産権
 ■遺伝子スパイ事件 ■技術情報の囲い込み

○第7回 事例紹介(6) 企業秘密を守る
 ■転職のモラル ■守秘義務と公衆の福利

○第8回 事例紹介(7) 倫理規定
 ■原発用原子炉圧力容器のゆがみ矯正 ■ハイドロレベル社

○第9回 事例分析(1) 技術者の自律
 ■自律性 ■職業観 ■リスク管理 ■製造物責任 ■組織の人間関係
 ■ソフトウェア企業 ■下請け

○第10回 事例分析(2) 事故調査
 ■日航機ニアミス ■信楽高原鉄道事故

○第11回 事例分析(3) 施工管理
 ■原発コンクリート大量加水事件 ■欠陥住宅
 
○第12回 事例分析(4) 工程管理
 ■雪印乳業集団食中毒事件 ■JCO臨界事故

○第13回 事例分析(5) 維持管理
 ■ボパール ■東京電力トラブル隠し

○第14回 事例分析(6) 内部告発(1)
 ■ギルベイン・ゴールド(ビデオ)

○第15回 事例分析(7) 内部告発(2)
 ■ギルベイン・ゴールド(ワークショップ)

○第16回 期末テスト
【予習】
回によって事前に自己学習サイト(e-learning)を紹介します。

【復習】
ユニバーサルパスポート上に毎回のワークシートを掲載します。
授業の運営方法 第8回までは講義形式。第9回以降はグループディスカッションを中心に行います。また、より効果をあげるため、ビデオ映写などもあわせて実施します。
備考
学生が達成すべき到達目標 ①技術者倫理規定を理解すること。
②技術者としてふさわしい行動など技術者としての適性を身につけること。
③社会人基礎力教育の一環として、以下の能力を身につけることにも重点を置きます。
・主体性:ワークショップを通じて、自分自身の問題として積極的に倫理問題に取り組めるようにします。
・課題発見力:講義とワークショップを通じて、どこに倫理問題があるのかが発見できるようにします。
・発信力:ワークショップを通じて、自分の意見をわかりやすく伝えるようにします。
・傾聴力:ワークショップを通じて、他人の意見を理解し、それに対する対立した意見もあるのではないかと伝えるようにします。
・柔軟性:倫理問題は答えが一つでないことを理解し、様々な角度から本質を見抜けるようにします。
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 50 期末試験により、技術者としての倫理規定の知識、事例の知識、適性を図ります。
小テスト
レポート 35
成果発表
作品
その他 15 授業に欠席したり、遅刻・早退せずに、意欲的に取り組んだ場合、評価の対象とします。
合計 100