NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 教育方法論(Educational Methodology)
担当教員名 伊藤 安浩
配当学年 3 開講期 前期
必修・選択区分 教職必修
単位数 2
履修上の注意または履修条件 教育原理Ⅰ、教育原理Ⅱを履修していることが望ましい。
受講心得 私語・遅刻・居眠りをしないこと。特に私語をするものは、教室から退出させます。 欠席・遅刻は事前に分かっているものについては早めに届けておくこと。   
教科書 教科書は使用しない。講義の内容に関して必要な文献は講義の中で必要に応じて紹介する。
参考文献及び指定図書 講義中に適宜指示します。
関連科目 教育原理Ⅰ、教育原理Ⅱ、哲学概論A、哲学概論B
オフィスアワー
授業の目的  学校で行われる教育は、児童・生徒の発達可能性を引き出し、学習に意欲的に取り組ませ、豊かな学力と人格を育むことを目的にしています。このような目的の実現を目指して教育の実践が行われます。したがって、その実践を支える方法や技術は特に重要な意味を持っています。この講義の目的は、様々な教育実践を考察することにより、教育方法の様式と技術の原理を学ぶことです。
授業の概要
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
第1回
教育方法とは何か
本授業の概略と成績評価基準の概略を説明する。 教育の方法・技術とは何かについて学びます。教育には様々な目的があります。教育の方法・技術とは、教師が教育目的を達成するために、児童・生徒にはたらきかけ指導する一連の体系であることを解説します

第2回
第2回から4回にかけて教育方法論の歴史について学習します。学校の教育活動では、指導者、学習者、それに両者の間に介在する文化的な内容があり、それらの要件をわくづける環境条件や時間が関与している。この相互作用の過程で、より効果的な手段・方法を見いだそうとするのが教育方法である。こうした教育方法の理論と実践の営みを歴史的に見ていきます。                                                教育方法論の歴史1 -
伝聞、口承による方法、問答法など普遍的な教育方法と近世に入り交易活動が活発になるにつれて、文字文かが社会生活にも次第に取り入れられ、3R's(読み、書き、算術)を習得させる学校形態が商業都市を中心に増え始めるのに伴い、教授学がめばえてきたことを学習する。

第3回
教育方法論の歴史2 
市民革命、産業革命という近代化のうねりの中で、人間形成への関心が高まり、自生的な学校形態の教育が広まり始めた時機に教育方法への自覚を深める理論家が現れた。いわゆる近代学校における教授法の理論と実践について学習する

第4回
教育方法論の歴史3
近代学校が普及し、工業社会化と都市化が進行しつつある社会変革期にあって、あらたな時代の人間の在り方とともに、来るべき社会を切り開いていく世代を育成する課題として、旧来の教師中心の画一的で注入主義的な教育を批判しつつ「児童から」の学校教育を捉え返す動きが展開される。そういう時代背景の中での新教育運動の教授理論について学習する。

第5回
第5回から10回にかけて学習指導の方法について学習します。学校の教育活動では、指導者、学習者、それに両者の間に介在する文化的な内容があり、それらの要件をわくづける環境条件や時間が関与している。この相互作用の過程で、より効果的な手段・方法を見いだそうとするのが教育方法である。こうした教育方法の理論と実践の営みを歴史的に見ていきます。                                                教育方法論の歴史1

第6回
学習指導の方法2 -学習指導の構造-
学習指導の構造には、目標・内容・指導過程・教材・授業という要素があること、及び、これらの要素がどのように連関しているかを学びます。 併せて授業準備に関わる基礎概念として授業の構想と指導計画について学習する。

第7回
学習指導の方法3 -教材研究-
教材研究について考察します。教材研究は、教科の目標・内容に基づいて教材を選択、開発することであり、かつ、選択した教材を分析・解釈することであることを学びます。また、教材研究をする際の注意点についても検討します。

第8回
学習指導の方法4 -指導言-
指導言とは、教師が一時間の授業のなかで発する言葉の全てであること、指導言には、発問・指示・説明があること、及び、授業のなかでどのように指導言を取り入れていけばよいかを考察します。

第9回
学習指導の方法5 
教授組織の様々な形態について取り上げ、それぞれの意義と課題について説明します。

第10回
学習指導の方法6
学習組織の諸形態について取り上げそれぞれの意義と課題について学習します。

第11回
情報機器の活用1
教育メディアは教育効果を上げるために活用される。教育メディアとは何か、どのように活用すればよいのか、情報機器によってどのように授業が改善されるのか、授業のなかのどのような場面でコンピュータが使えるのかを検討し、CAIやCMIといったコンピュータ教育の概念が何を意味するのかを学習します。

第12回
情報機器の活用2
我が国で情報教育がどのように進められてきたのか、情報教育の内容と方法はどのようなものであるかを考察し、情報教育の長所と問題点を明らかにします。

第13回
教育における評価が何のための評価であるかを考える。本来の教育評価は、子どもの成績の善し悪しを値踏みするだけでなく、教育活動全体を反省・改善する営みである。教師はそのことを自覚して、子どもの発達と学力を保障する視点に立って自らの指導プロセスを検証し常に改善を心がけることが必要であることを学習する。
教育評価の役割と方法1                                       
学力と教育評価の関係、教育評価とは何か、教育評価の歴史的変遷を踏まえつつ、戦後から今日までの教育評価の潮流を概観する。子どもの学習を評価するときには、「どの程度できたか」を判断する基準が必要でそれによって評価方法は異なる。評価方法には長短があり、評価の目的により使い分けが大切であることを学習する。

第14回
教育評価の役割と方法2
教育評価の意義は、教育目標に照らして子どもの学習状況や能力の伸びを確認し、その蹴ったか子どもや保護者にフィードバックするとともに、教師自らの指導の反省・改善するところにある授業のひゅかは学習・指導のプロセスのどこで、何を目的にどのように行うかを学習します。教育評価には、妥当性・信頼性・経済性が必要とされることを解説します。

第15回
学習指導の方法7
20世紀後半には、国際化、情報化、科学技術の発達など社会は急激に変化している。その中で学校教育については、その社会的存在意義が問われつつも、質的な向上いかに図るかが問われ教育内容の現代化とともに教授・学習過程に関わる方法の改善や方策が求められる。ここでは学び方学習理論について学習する。

第16回
期末試験




第1回
教育の方法・技術とは何か。子どもの可能性を伸ばすための方法と技術。子どもの学びと教師の方法・技術ーなぜ学ぶのかー。学校教育の中で子どもが獲得するものは何か。

第2回
・普遍的な教育方法ー問答法(ソクラテス) ・教授学のめばえー事物の教育(コメニウス)/自然による教育(ルソー)

第3回
・教育実践から生み出された教授法ーペスタロッチ ・教育学への志向と構築ーペスタロッチからヘルバルトへ ・ヘルバルト学派の5段階説ーツィラー、ライン

第4回
・デューイの学校改造と問題解決学習 ・キルパトリックのプロジェクト・メソッド

第5回
・学校教師の仕事の多様化と多忙化 ・教師の役割論・責任論・指導技術論の前提 ATI(適正処遇交互作用論) ・「教育の過程」と「マスタリーラーニング(完全習得学習論)」 ・教師に求められる新たな資質能力(授業スキルズ)

第6回
・学習指導の構造 ・学習指導目標、内容、指導過程 ・構想と計画の基本的視点 ・指導案の書き方ー指導案作成の演習

第7回
・教材解釈の3つのレベル ・授業展開の「核」(教材のポイント)をつくる ・教科の目標・内容に基づいて教材を選択・開発する ・教材づくり・教材発掘の視点 

第8回
・「学ぶ」ということの意味 ・問いの発見から課題の成立へ ・3つの指導言(発問・指示・説明)の形態 ・教科用図書の使い方 ・板書・レジメ・参考資料(プリントや副読本) ・全習法と分習法 ・学習指導の技術ー教師の位置、構え、動き、声、教師の視線と子どもの視線

第9回
○教授組織の諸形態
・ 教授組織とは ・学級担任と教科担任制 ・ティームティーチング ・ゲストティーチャー  

第10回
・学習集団とは ・学習集団の指導 ・学習集団の諸形態ー異質的学習集団(少人数学級、学級規模と学力形成)、等質的学習集団(分団式教育法、コース生徒科目選択制、習熟度別編成)、個別学習(ドルトンプラン、ウィネトカプラン、プログラム学習、オープンスクール)

第11回
・教育メディア活用の理論(視聴覚教育の意味と意義ーデール、波多野完治、ヴィゴッキーの理論) ・教授メディアの変遷 ・授業の見直しと情報機器利用 ・コンピュータ教育(CAI、CMI) ・教育メディア利用の現状と課題

第12回
・情報教育の推進 情報教育の内容と方法 ・情報化の光と影 ・情報の吟味と「メディアリテラシー」の課題 ・コンピュータと学習指導要領

第13回
・学力の基本構造 ・学習指導要領の学力観 ・学力の実態ーIEA調査、新学力調査) ・教育評価とは ・教育評価の機能 ・教育評価の歴史 ・皮革のテストかたら達成度のテストへ ・量的評価から質的評価へーオーセンティック評価(パフォーマンス評価、ポートフォリオ評価) ・相対評価、絶対評価(到達度評価)、個人内評価

第14回
教育のプロセスと教育評価(診断的、形成的、総括的評価) ・教育評価の役割 ・教育測定と教育評価 ・教育の目的と教育評価 ・「生きる力」の育成と評価方法の工夫 ・学校の取り組みー評価の計画と活用・評価基準と評価規準 ・指導要録 ・通知表

第15回
・メタ学習とは ・学び方学習論の軌跡 ・学び方学習の様相 ・学習の仕方を学ぶ ・これからの学び方学習の在り方 ・学び方の転換を図る授業の成立条件
                                                                   
授業の運営方法 学生諸君との対話を取り入れながら、講義形式で行います。
備考
学生が達成すべき到達目標
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 70
小テスト
レポート 20
成果発表
作品
その他 10
課題提出
課題提出を評価します。
合計 100