NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 労働法ⅠA(Labor Law ⅠA)
担当教員名 鈴木 照夫
配当学年 3 開講期 前期
必修・選択区分 選択 単位数 2
履修上の注意または履修条件  労働法ⅠB、労働法ⅡA、労働法ⅡBもあわせて履修することが望ましいです。
受講心得  ・講義内容をしっかりとノートにとってください。
 ・私語をしないようにしてください。
 ・携帯電話等は電源を切って鞄の中にしまっておいてください。
教科書 未定
参考文献及び指定図書  西村健一郎他著「労働法」(有斐閣)
 六法
 その他、講義の進行に伴って適宜紹介します。
関連科目  憲法A、憲法B、民法ⅠA、民法Ⅱ、労働法ⅠB、労働法ⅡA、労働法ⅡB
オフィスアワー
授業の目的  21世紀に移行した今日、わが国を含む世界の労働法は、深刻な転機を迎えています。90年代に一気に加速したいわゆる規制緩和や経済のグローバル化は、労働法が規整対象とする労働関係にも重大な変化をもたらしました。これに伴い、各国の労働法制は大きく変容してきています。これは、わが国も例外ではありません。本講義は、このように変容しつつある労働法の現在の姿と今後の課題を明らかにすることを目的とします。
授業の概要 労働法総論について学んだのち、集団的労働関係法のうち労働組合について取り上げます。
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
○第1回オリエンテーション
講義内容、講義の進め方、受講上の注意、参考文献、到達目標、評価方法等について説明します。
○第2回 労働法の発展・生成・変容
 労働法は、資本主義社会の矛盾に基づいてその姿を現し、その矛盾が進展するとともに次第に生育しながら、矛盾が深刻化した段階に至って、独自の法体系としての地位を確立しました。それは、今もなお、発展、変動を続けています。その過程を学びます。

○第3回 わが国における労働法の発展とその特質
 わが国における本格的な労働法の発展は、第二次大戦の終結をもって始まります。しかし、それ以前の歴史は、明治以降の日本資本主義の発展の特質を反映するものであって、戦後労働法の発展を理科するための不可欠の前提をなします。そこで、戦前から現代にいたるまでのわが国労働法の発展の歴史を概観するとともに、その特質を明らかにします。

○第4回 労働法の意義と体系(1)
 労働法の中心的基礎概念である「労働の従属性」について学びます。さらに、労働法の性格、労働法における生存権概念と自由等の問題について解説します。

○第5回 労働法の意義と体系(2)
 労働法の体系については、労働法学上様々な考え方があります。比較的有力な見解としては、「個別的労働関係の法」と「集団的労働関係の法」とに区分し、これらの法領域を中心として労働法の体系化を図ろうとする立場があります。基本的には、この立場に立って、それぞれの法領域について説明するとともに、第3の法領域としての雇用保障法についても取り上げます。

○第6回 労働基本権(1)
 労働基本権の意義、特質について学びます。とくに、その依拠する理念について、従来からの生存権理念、そして、最近有力に主張されている自由権的側面、等の議論を解説します。さらに、労働権の保障についても学びます。

○第7回 労働基本権(2)
 団結権について学びます。その内容、主体、法的効果等について考察します。

○第8回 労働基本権(3)
 団体交渉権について学びます。その内容、主体、法的効果等について考察します。

○第9回 労働基本権(4)
 争議権について学びます。その内容、主体、法的効果等について考察します。

○第10回 労働基本権(5)
 労働基本権の制限について学びます。労働基本権の制約原理と判例法理の変遷を検討します。さらに、団結権、団体交渉権、争議権それぞれについて、制限の内容を解説します。

○第11回 労働組合(1)
 まず、労働組合の機能と目的について学びます。ついで、労働組合の組織形態について、組織対象により4つに大別して、解説します。
 
○第12回 労働組合(2)
 労働組合法は労働組合の要件を定め、それを充たす労働組合に対してのみ、法に基づく便宜を与えることとしています。要件として自主性および民主性があり、労働委員会がこれを審査します。これについて学びます。

○第13回 労働組合(3)
 労働組合の結成・加入・脱退と内部運営について学びます。主な論点は、組合規約、加入と脱退、組合の財産・組織変更、組織強制・組織誘導、組合員の権利と義務です。

○第14回 労働組合(4)
 労働組合の内部統制について学びます。労働組合はその性質上、強固な団結を保持する必要があり、そのために組合内部で組合員の行動を規制するために用いられる強制力が、内部統制権です。主な論点は、統制権の法的根拠、統制権の範囲と限界、統制処分の手続です。

○第15回 労働組合(5)
 組合活動について学びます。組合活動を保障するということは、それに保護法益性を認めることです。現実に組合活動を行おうとすれば、使用者の権利・法益と衝突することがあります。ここで使用者の権利が全面的に貫徹するのではなく、同時に組合活動権も尊重されることが要請されます。その点を、施設管理権と組合活動、業務命令権と組合活動、組合の言論活動、便宜供与に分けて考察します。

○第16回 期末試験
 第1回から第15回までの内容について試験を実施します。
授業の運営方法  講義形式で行います。
備考
学生が達成すべき到達目標 働く上で必要な、労働法の基礎知識を身につける。
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 90 講義内容の理解度を測ります。
小テスト 10 各回の授業に真摯に取り組んだかを確認します。
レポート
成果発表
作品
その他
合計 100