NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 経済政策論(Economic Policy)
担当教員名 市川 芳郎
配当学年 2 開講期 前期
必修・選択区分 経営経済学科 選択 単位数 2
履修上の注意または履修条件  現実の経済の動向に対しての関心があるかどうかが経済政策論の理解の程度に大きく影響してきます。日々の新聞、ニュースに関心を示し、注意を払って下さい。問題意識の濃淡が理解の程度に大きく影響してきます。
受講心得  講義を受ける基本的なルール(私語をつつしむ、他の学生の迷惑となる行為を行わないなど)を遵守してください。出席は毎回とります。また、講義中に確認問題を出す場合があります。毎回プリントを配布します。
教科書  特定の教科書は使用しない。毎回講義用のプリントを配布する。
参考文献及び指定図書  丸尾直美著           『入門経済政策(改訂版)』 中央経済社      1993
 
 岩田規久男 飯田泰之共著 『ゼミナール 経済政策入門』 日本経済新聞社 2006

 大村達弥著 『経済政策 ミクロとマクロの基礎理論』 慶応義塾大学出版会  2008
関連科目 日本経済論(2年次)、 国際経済政策(2年次)
オフィスアワー 金曜日3時間目 
授業の目的  現在、私たちはいやおうなく市場を中心とした経済のグローバル化の進展の下にいます。効率性の追求を最優先順位とする市場を中心とした経済社会システムのもとで、われわれは本当に「しあわせ」になれるのでしょうか。政府の景気・雇用対策は実効性のあるものなのでしょうか。市場と政府のそれぞれの役割とその限界さらに2つのシステムの比較検討は経済政策論の中心課題です。経済政策論の講義を通して私たちの経済社会システムの現在とこれからのあり方を具体的に考えてみます。
授業の概要 前半部では経済政策基礎論として、経済政策の目的、手段、政策主体について説明します。後半部は、市場の失敗、政府の失敗、ミクロ経済政策、マクロ経済政策について説明します。
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
○第1回 経済政策論への案内―講義を始めるに当たって
講義の目的、受講心得、参考文献及び指定図書、評価方法についての全般的な説明を行います。授業内容についての概略を簡単に説明します。

第2回 経済政策論とは何か
経済政策論とは何かを明らかにし、経済理論から経済政策論へとどう発展させていくかを示します。経済政策と国民生活との関連性、経済政策論と経済理論との違いについての基本的な説明を行います。

第3回 経済政策論の対象と課題
経済政策論ではどのような問題を取り上げるのか。経済政策論にはどのような分野があるのだろうか。経済政策論では最近どのような問題が考察されているのだろうか。経済政策論の全体像を説明します。

第4回 経済政策の目的
経済政策の目的体系を示し、政策目的としての効率、公正、経済均衡と安定、生活の質の改善を説明します。経済政策の諸目的間の関連性について説明します。

第5回 経済政策の手段
経済政策の目的と手段の関係を明らかにします。経済政策の手段の種類を説明します。

第6回 経済政策の形成過程
欧米を中心とする先進各国の政策形成の現状を把握するために、政策形成過程と経済社会の今日的特質を概観します。

第7回 中間小テスト
2回から6回までのまとめをおこない、理解度を確認するため中間の小テストを実施します。自筆ノート、配布プリント・資料の持ち込みは可能です。電子式辞書の使用は出来ません。中間テスト終了後、要点を解説します。

第8回 市場システムの役割と欠陥
資本主義的工業先進国の経済活動の中心となっている市場システムの役割と欠陥を明らかにします。資源配分、所得分配といった経済活動を支える市場の役割と、効率性、公正性に関する市場の失敗を説明します。

第9回 ミクロ経済政策――効率性に関する市場の失敗
市場の失敗に関して、その効率性の側面から説明します。不完全競争市場、費用逓減産業、公共財、外部効果、を取り上げます。

第10回 公正性に関する市場の失敗
所得分配をめぐる市場メカニズムの機能を説明します。市場メカニズムがうまく機能するための条件と、貢献原則そのものに内在する問題との関連で所得分配の公正性を実現するには政策的介入による修正が不可欠であることを明らかにします。

第11回 政府の役割とその欠陥
市場に介入する政府の役割とその欠陥を明らかにします。公共選択論の視点から政策形成主体の行動に光をあて、政策当局が「市場の失敗」を是正しうるかどうかを検討します。さらに、広義の意味での政府の失敗である囚人のジレンマ現象、レント・シーキング活動を説明します。
○第12回 政府の失敗への対策
政治的民主主義の前提条件の改善、政府部門の大きさ自体の縮小あるいは最適化、政府部門および非市場部門におけるルールやシステムの改革の三点から政府の失敗への対応を検討します。

第13回 マクロ安定化政策の基礎と財政・金融政策
安定化政策の必要性、IS-LMモデルの導出、財政政策とその効果、金融政策とその効果について説明します。

第14回 変動為替相場制の下でのマクロ経済政策
変動為替相場制の下では国際収支の均衡は為替レートの変化によって実現されます。マクロ経済モデルを明示して小国の場合の財政政策と金融政策の政策効果を説明します。

第15回 グローバル経済の進展の下でのNPO・NGO活動の意義
全地球的規模での市場経済の加速的な浸透の中にあって、NPO・NGOなどの民間非営利組織が市場の失敗、政府の失敗をともに克服しうる経済主体として期待されています。われわれの経済社会システムの下での民間非営利組織の果たす役割・機能について説明します。

第16回 期末試験
論述形式の期末試験を行います。配布プリント・資料及び自筆ノートのみ持ち込み可能とします。電子式辞書の使用は出来ません。
第1回
受講心得
シラバス
第2回
配布プリント・資料
第3回
配布プリント・資料
第4回
配布プリント・資料
第5回
配布プリント・資料
第6回
配布プリント・資料
第7回
配布プリント・資料
第8回
配布プリント・資料
第9回
配布プリント・資料
第10回
配布プリント・資料
第11回
配布プリント・資料
第12回
配布プリント・資料
第13回
配布プリント・資料
第14回
配布プリント・資料
第15回
配布プリント・資料
第16回
配布プリント・資料
授業の運営方法  一コマ一話完結説明のペースで授業を進行する予定です。各回の内容は当該時間に配布するプリントに要約していますので、受講者のキーワードと全体内容の理解の様子を把握しながら進めていきます。
備考
学生が達成すべき到達目標 1.現代の経済社会で経済政策がなぜ必要とされるかを理解できる。
2.経済政策の主体、目的、手段について理解できる。
3.経済政策の適切さを判断する基準としての効率性基準、公正性基準について理解できる。
4.市場の失敗、政府の失敗が理解できる。
5.基本的なミクロ経済政策マクロ経済政策が理解できる。

評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 60 論述形式の期末試験を行います。自筆ノート、配布プリント・資料の持込みは可能です。電子式辞書の使用は不可能です。
小テスト 40 論述形式の中間小テストを行います。自筆ノート、配布プリント・資料の持込みは可能です。電子式辞書の使用は不可能です。
レポート
成果発表
作品
その他
合計 100