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シラバス情報
平成23年度
工学部建築学科
詳細
シラバス情報
注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「
UNIVERSAL PASSPORT
」で詳細をご確認下さい。
科目名
材料工学(Material Engineering)
担当教員名
大谷 俊浩
配当学年
2
開講期
後期
必修・選択区分
全コース 必修
単位数
2
履修上の注意または履修条件
材料力学および建築材料実験を履修していることが望ましい。
受講心得
板書と視覚資料を使った授業になります。教科書は使用しませんので、しっかりと自分のノートを作成して下さい。
教科書
なし
参考文献及び指定図書
関連科目
材料力学、建築材料実験、施工1・2、インテリア材料など
オフィスアワー
授業の目的
構造物を構成する材料は、その用途によって、① 構造材料、② 仕上材料、③ 機能性材料の3種類に大別されます。本講義では、構造物の骨組みを構成する材料である構造材料(木材、鉄鋼材料およびコンクリート)に関して、材料個々の製造方法、性質、使用上の留意点等について学習します。
これらの知識は、卒業後、建築・土木のあらゆる部門において必要とされる基礎的なものですから、本講義を通して必ず習得して下さい。
授業の概要
木材、鉄鋼材料、コンクリートの3種の構造材料に関して、これらの製造方法、性質、使用上の留意点等を素材別に説明する形式とします。なお、第8回、第16回講義において中間試験および期末試験をそれぞれ実施します。
授業計画
学習内容
学習課題(予習・復習)
第1回 講義ガイダンス、建設材料概論
はじめに、本講義の内容、成績評価方法、他講義との関連性、講義スケジュール等について説明します。
材料と建築・土木構造物との関係性について述べた上で、建設材料の分類(素材による分類、化学組成による分類、用途による分類)、構造材料に要求される性能について説明します。
第2回 木材(1)
木構造の力学原理を説明した上で、木材の構造材料としての合理性を示します。また、木材に関する基礎的知識として、木材の種類、木材の組織構造、製材にあたっての留意点等を説明します。
第3回 木材(2)
木材の含水率を定義し、木材乾燥のメカニズムや、木材を乾燥させる意義を示します。また、木材の諸性質として、ここでは密度と強度を取り上げます。特に強度に関しては、木材に特有の異方性や、密度、含水率の影響に言及します。
第4回 木材(3)
引き続き、木材の諸性質として、膨張・収縮特性、耐火性、耐久性(腐朽・虫害)、環境負荷低減性等を取り上げ、説明します。
第5回 鉄鋼材料(1)
鋼構造の力学原理を概説した上で、鉄鋼材料の分類(炭素量による分類、形状による分類、構造用鋼材の規格)や、鋼材の物理的性質を示します。
第6回 鉄鋼材料(2)
鉄鋼材料の諸性質として、力学的特性(応力-ひずみ関係、降伏比、疲労など)、耐火性、耐久性について説明します。
第7回 鉄鋼材料(3)
鋼材の熱処理について説明します。引き続き、鋼材の代表的な接合方法(普通ボルト接合、高力ボルト接合、溶接接合)について、接合部の応力伝達機構や、接合材料の特徴に言及しながら説明します。
第8回 中間試験
第1回から第7回までの講義内容に関する確認試験を実施します。また、その模範解答を示します。
第9回 コンクリート(1)
鉄筋コンクリート構造の力学原理について概説した上で、その合理性(鉄筋とコンクリートの相互関係)を示します。また、コンクリートの分類、構成、物理的性質など、コンクリートに関する基礎的知識を習得します。
第10回 コンクリート(2)
コンクリートを構成する材料の中から、セメントと混和材料を取り上げます。前者に関しては、水和反応メカニズムや、セメントの種類とそのコンクリートの性質への影響について示します。後者に関しては、各種混和材料の個々の性質と、混和によるコンクリートの性質の変化について説明します。
第11回 コンクリート(3)
引き続き、コンクリートを構成する材料として、ここでは骨材を取り上げます。コンクリート中における骨材の役割を明示し、粒形、比重、生産形態による分類方法、骨材の含水状態、実積率、粒度等に関する考え方を示します。
第12回 コンクリート(4)
コンクリートの調合(配合)の基礎的な考え方を示した上で、フレッシュコンクリートの性質(ワーカビリティー、コンシステンシー)と、それに影響を及ぼす因子について説明します。
第13回 コンクリート(5)
硬化コンクリートの性質として、ここでは力学的特性(各種強度、強度理論、圧縮応力-ひずみ関係、強度に影響する因子等)および耐火性(火災加熱による強度低下、火災爆裂等)について説明します。
第14回 コンクリート(6)
引き続き、硬化コンクリートの性質として、耐久性を取り上げます。中性化、塩害、凍結融解、アルカリ骨材反応、化学的侵食の5つのコンクリートの劣化メカニズムを説明し、新設の段階におけるその遅延方法を学びます。
第15回 コンクリート(7)
前6回で習得した知識を踏まえ、建築工事標準仕様書・同解説、鉄筋コンクリート工事(JASS5)に規定される調合設計の進め方を学びます。
第16回 期末試験
第9回から第15回までの講義内容に関する確認試験を実施します。
第1回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
第2回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
第3回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
第4回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
第5回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
第6回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
第7回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
第9回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
第10回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
第11回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
第12回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
第13回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
第14回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
第15回
配布物:資料、講義ノート、課題
課題の時間:60分
授業の運営方法
受講心得参照
備考
学生が達成すべき到達目標
1. 各種構造種別の原理を踏まえた上で、木材、鉄鋼材料、コンクリートの構造材料としての合理性を説明できる。
2. 各種構造材料の力学的性質(応力-ひずみ関係、各種強度、強度理論等)を説明できる。
3. 各種構造材料の諸性質(耐火性、耐久性、環境負荷低減性等)を説明できる。
評価方法
評価の割合
評価の実施方法と注意点
試験
60
持ち込み不可の試験と、持ち込み可の試験を併用します。
前者に関しては、指定した箇所を必ず勉強して臨んで下さい。
後者に関して、自筆のノートと配布資料の持ち込みを許可しますが、ただ書き写すだけで解けるものと勘違いしないように。日頃から真摯に学習に取り組んでいれば、満点が取ることは可能です。
小テスト
レポート
27
成果発表
作品
その他
13
毎回の講義における出席状況を評価対象とします。大幅な遅刻や長時間の退室は減点対象としますので、注意して下さい。
合計
100
―