NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 電子回路実験(Electronic Circuit Experiments)
担当教員名 片山 秀則
配当学年 3 開講期 後期
必修・選択区分 選択 単位数 1
履修上の注意または履修条件 不必要な私語はしない。
実験室から無断で出ない事。
実験に影響するので携帯電話類は電源を切る事。
受講心得 予習を必ずする事、他人任せにしない事。
電気を使います、測定器を使います、注意して取り掛からないと怪我をします、計器類を焼きます、故障させます。
教科書 プリント
参考文献及び指定図書
関連科目 電子回路1、2
オフィスアワー
授業の目的 電子回路1・2で学習した諸種の機能を持つ電子回路を、実験を通じてその働きを確かめて、将来の回路設計に役だてる力を養います。能動素子の等価回路から導かれた回路の各種の動作量を、実験とシミュレーションの両面から確認し回路の働きを十分理解してもらいます。理論式と実験結果とシミュレーション値の3者を一致させることは、等価回路の近似性等により先ず困難ですが、そのおよその傾向の同一性から理論解析の確かさを汲み取るようにします。IC化の進む時勢で個別部品による実験は実施しない傾向にありますが、ICの中身では実験結果のごとき状態で動作していることを銘記すべきです。また、測定機器の取り扱いに習熟し、特にオシロスコープ、パソコンによる回路シミュレータ等の取り扱いに慣れて、手早く正確に結果を得るよう心がけることが大切です。
授業の概要 次の項目について実験を行います。
(1)トランジスタの動特性
(2)FETの動特性
(3)各種アナログ電子回路
(4)OPアンプ
(5)デジタル素子
(6)各種デジタル電子回路
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
1 実験の進め方についての諸注意、レポートの書き方及び提出方法、実験テーマ説明を行う。

2 トランジスターの動特性
 ①ベース接地
  基本増幅回路の一つで、特にインピーダンス・マッチング等に多用される。
  ベース接地の独特な機能を理解する。
 ②エミッター接地
  最も一般的な増幅回路で、トランジスターのhFEに応じて、電圧利得、電流利得、電力利得の
 回路構成、を実験を通してその特徴を理解する。

3 FETの動特性
 電圧増幅器として最も普通に用いられるRC結合2段増幅回路を用いて、周波数特性、増幅率、利得、位相等を理解する。

4 電力増幅回路
 増幅回路の種類には動作特性により色々あるが、本実験ではB級増幅回路を用いて、出力に与える電力の大きさ、効率、非直線ひずみ、及び能動素子の電力許容範囲等を理解する。

5 発振回路
 コルピッツ発振回路を用いて、シンクロスコープによる波形観測を行い、データを元に、発振条件を求め、発振器の原理を理解する。

6 レポート修正及び補足実験
 提出してもらったレポートの内容について解説を加えながら説明し、その場で修正できる内容は直してもらい、また、再実験が必要な場合はその場で指示します。

7 差動増幅回路
 差動増幅回路は演算増幅器の初段に用いられる重要な回路です。ここでは、二つの増幅回路を差動的に接続し、ドリフトを相殺して小さくする安定な直流利得特性を有する他に、数々の特徴を持っている。この回路の特徴を実験により確かめます。

8 カレントミラー回路
 集積回路でよく使われる電流源にカレントミラー回路がある。この回路は単一出力の差動増幅器にも応用されている有用な回路です。普通の電流源回路との差異とその特徴を確かめます。

9 OPアンプの動作と特性
 集積回路の一つである(演算増幅器)OPアンプの特性(反転・非反転・周波数特性・オフセット・スルーレートなど)を実験を通して、確認、計算で求め理解をします。

10 組み合わせゲート回路の実験
 NAND素子やNOR素子などを組み合わせてAND回路やOR回路等を作る方法について説明します。またドモルガンの定理やカルノー図による論理回路の簡略化の実験も行います。

11 フリップフロップ回路と分周回路
 デジタルの基本素子の一つであるフリップフロップ回路について実験を行います。また、クロック周波数を変化させるための分周回路についても実験を行います。

12 デジタルの応用回路
 加算回路や7セグメント駆動回路などのデジタルで使われる回路の制作と動作実験を行います。このような実験からデジタル回路制作のイメージを身につけます。

13 応用実験
 いくつかの回路の中から一つ選び、作成しその動作のチェックをオシロスコープを使って行います。回路をチェックし、装置の動作や不具合を自分で調べることができるかどうかを確かめます。

14 レポート修正及び補足実験
 提出してもらったレポートの内容について解説を加えながら説明し、その場で修正できる内容は直してもらい、また、再実験が必要な場合はその場で指示します。

15 期末試験とその解答・解説
 実験に関する試験を行います。そして、その試験の解答と解説を行います。今までの実験内容をしっかり理解しておいてください。

16.まとめ
試験結果と評価について解説し、授業の総括を行います。
第1回
プリント配布
授業の運営方法 531実験室で行います。
少人数班分・全員参加
備考
学生が達成すべき到達目標 (1)トランジスタの動特性について理解する。
(2)FETの動特性について理解する。
(3)各種アナログ電子回路について理解する。
(4)OPアンプについて理解する。
(5)デジタル素子について理解する。
(6)各種デジタル電子回路について理解する。
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 20 達成度の試験を実施します。各テーマについての総合問題として出題します。主として記述問題形式とします。総復習が必要です。
小テスト 10 理解度の確認のための複数回の小テストを行います。
レポート 50
成果発表
作品
その他 20 全出席を原則とします。
合計 100