NBU日本文理大学

シラバス情報

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科目名 機械力学2(Dynamics of Machinery 2)
担当教員名 土佐 陽三
配当学年 カリキュラムにより異なります。 開講期 後期
必修・選択区分 機械工学コース 選択必修 単位数 3
履修上の注意または履修条件  ノートは必ず探り、課題は必ず実施してください。
受講心得  教科書、ノート、電卓を必ず持参してください。
教科書 機械力学
朝倉書店) 麻生和夫他3名共著
参考文献及び指定図書 機械力学(朝倉書店) 日高照章他共著
かりやすい機械力学(森北出版) 小寺忠他共著
械力学(裳華房) 原文雄著
械工学便覧、力学・機械力学(日本機械学会編)
関連科目 機械力学1
オフィスアワー
授業の目的  機械の構成部品はすべて弾性を持つため、変位(変形)があれば必ず復元力を生じ、振動問題が発生します。振動は振動発生を目的とする特殊機械を除いて、本来好ましい運動ではなく、機械の破損・騒音・不快感の原因となります。本講義では機械の防振を目的として、機械設計技術者として必要な知識を修得します。
授業の概要 機械技術者として必要と思われる機械振動工学の基礎理論と計算技術について,例題の解説ならびに演習問題とその解法の解説を行ないます。
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
○第1回 機械力学の基礎事項
機械振動、機械力学の基礎事項,運動方程式,機械力学で用いる基本的な力について解説します。
Keyword: 物体の運動 ニュートンの運動法則 作用力 作用の仕方 弾性による復元力 周期的力による共振 原因の除去,軽減 伝達の抑制 共振対策,制振 位置座標x,速度v,加速度a 力の釣り合い式 基礎法則 ニュートンの第二法則 質点,外力,加速度,運動量 ダランベールの原理 慣性力 ばね力(弾性力) 変形量に比例 フックの法則 ばね定数 復元力 粘性減衰力(粘性抵抗力) 変形速度に比例 ダッシュポット,ダンパー 抵抗力 粘性減衰係数 ねじり振動系 慣性モーメント 外力トルク ねじれ角

○第2回 振動の性質と自由度
調和振動とその性質,調和振動の合成,自由度について解説し,これらについての演習問題とその解法を解説します。
Keyword: 振動 正弦関数,余弦関数 調和振動,単振動 振幅 角振動数 位相 初期位相 周期 振動数,周波数 複素数表示(実部,虚部) 複雑な振動 うなり現象 独立座標の数

○第3回 1自由度系減衰のない自由振動(1)
1自由度系の自由振動の直線振動および回転振動について、運動方程式を立て、これの解法を解説し,またこれらについての例題を解説します。
Keyword: 質量 ばね 1自由度系 重力 ばね定数 ニュートンの第二法則 運動方程式 自由振動,自然振動 固有円振動数,固有角振動数 一般解 初期条件 振幅 初期位相 周期 振動数 ねじりモーメント ねじりばね定数 極慣性モーメント(回転慣性モーメント) 運動方程式 軸の横弾性係数 固有角振動数 固有振動周期 固有振動数 一般解 初期条件 角変位 節断面

○第4回 1自由度系減衰のない自由振動(2)
1自由度系減衰のない自由振動に対する演習問題とその解法を解説します。

○第5回 1自由度系等価ばね定数と等価軸
等価ばね定数と等価軸について解析します。またこれらについての演習問題とその解法を解説します。
Keyword:  1自由度系への置換 等価ばね定数 直列ばね系 並列ばね系 片持ちはり等価軸 両端支持はり 両端固定はり ねじりを受ける丸棒 コイルばね


○第6回 1自由度系エネルギー式の応用(レーリー法)(1)
エネルギー式による振動解析、固有振動数と固有周期について解析します。
Keyword:  エネルギー保存の法則 運動エネルギー 位置のエネルギー 倒立振り子

○第7回 1自由度系エネルギ式の応用(レーリー法)(2)
エネルギー式による振動解析、固有振動数と固有周期についての演習問題とその解法を解説します。

○第8回 1自由度系ばねの分布質量の影響
ばねの分布質量を考慮したエネルギー式による振動解析、固有振動数と固有周期についての例題を示し,またこれらについての演習問題とその解法を解説します。
Keyword:  ばねの分布質量 高精度計算 振動曲線(たわみ曲線)を仮定 エネルギー法の適用 微小要素 運動エネルギーの最大値 位置エネルギーの最大値

○第9回 1自由度系減衰がない場合の強制振動(1)
1自由度系の減衰がない場合の強制振動について、運動方程式とその解法を解説します。また強制振動についての例題を示し、その解法を解説します。
Keyword:  周期的加振力 運動方程式 一般解 特解 自由振動 強制振動 静変位 倍率 共振 共振振動数 振動特性の検討 初期条件 うなり現象 共振状態

○第10回 1自由度系減衰がない場合の強制振動(2)
1自由度系の減衰がない場合の強制振動についての演習問題とその解法を解説します。

○第11回 中間テスト(1)
第1回から第10回の授業内容についてテストを行ないます。

○第12回 1自由度系減衰がある場合の自由振動(1)
1自由度系粘性抵抗のある場合の自由振動について解説します。また減衰率、対数減衰率の意味とその求め方を説明します。
Keyword:  減衰力 粘性減衰力 粘性減衰係数 運動方程式 減衰比 特性方程式 一般解 無周期運動 過減衰 共役複素数 不足減衰 減衰率 対数減衰率 臨界減衰 臨界減衰係数

○第13回 1自由度系減衰がある場合の自由振動(2)
1自由度系粘性抵抗のある場合の自由振動についての演習問題とその解法を解説します。

○第14回 1自由度系減衰がある場合の自由振動(3)
1自由度系粘性抵抗のある場合の自由振動についての演習問題とその解法を解説します。

○第15回 1自由度系減衰がある場合の強制振動―力による強制振動(1)
1自由度系減衰がある場合の力による強制振動について,これに対する運動方程式とその解法を解説します。
Keyword:  加振力 運動方程式 一般解 特解 定常振動 振動応答曲線 極大値

○第16回 1自由度系減衰がある場合の強制振動―力による強制振動(2)
1自由度系減衰がある場合の力による強制振動についての演習問題とその解法を解説します。

○第17回 1自由度系減衰がある場合の強制振動―変位による強制振動および強制振動におけるエネルギー(1)
1自由度系減衰がある場合の変位による強制振動について,これに対する運動方程式とその解法を解説します。また,強制振動におけるエネルギーについて解説します。
Keyword:  相対変位 運動方程式 絶対変位 強制加振力がなす仕事 粘性減衰力により消費される仕事

○第18回 1自由度系減衰がある場合の強制振動―変位による強制振動および強制振動におけるエネルギー(2)
1自由度系減衰がある場合の変位による強制振動についての演習問題とその解法を解説します。

○第19回 1自由度系振動絶縁装置
1自由度系振動絶縁装置について,振動の伝達力と伝達率を求め、ダンパーの能力に対する振幅の伝達率についての検討結果を解説し,またその演習問題とその解法を解説します。
Keyword:  基礎・構造物 振動絶縁装置 強制振動 構造物に伝達される力 伝達率 共振点 偏心量

○第20回 中間テスト(2)
第12回から第19回の授業内容についてテストを行います。

○第21回 2自由度系の自由振動(1)
2自由度系の自由振動について、運動方程式を立て、この解法を解説します。
Keyword:  運動方程式 連成 基本解 振動数方程式(特性方程式) 基準振動形 1次振動モード,2次振動モード 正規振動モード

○第22回 2自由度系の自由振動(2)
2自由度系の自由振動についての演習問題とその解法を解説します。

○第23回 2自由度系の強制振動
2自由度系の強制振動について、運動方程式を立て、この解法を解説します。またその演習問題とその解法を解説します。
Keyword:  運動方程式 定常解 振動数方程式 発散 位相

○第24回 粘性減衰のある2自由度系の振動および吸振器
粘性減衰のある2自由度系の振動および吸振器について、運動方程式を立て、この解法を解説します。またその演習問題とその解法を解説します。
Keyword:  ダッシュポット 周期的外力 運動方程式 定常解 係数行列 動吸振器(ダイナミックダンパー) 応答曲線 極大値 吸振器の設計

○第25回 回転機械の力学
回転軸の振れ回りと危険速度について、運動方程式を立て、その解法を展開します。またその例題,演習問題とその解法を解説します。
Keyword:  回転軸振動 縦振動 ねじり振動 横(曲げ)振動 振れまわり 危険速度 遠心力 軸の曲げ剛性

○第26回 連続弾性体の振動(はりの自由横振動およびその近似解法)(1)
はりの自由横振動について、運動方程式を立て解法を解説します。またその近似解法として,レーリー法の適用による解法の例題を解説します。
Keyword:  微小要素 モーメントの釣り合い 力の釣り合い 縦弾性係数 はりの断面2次モーメント 運動方程式 厳密解法 近似解法 運動方程式 レーリー法 系の運動エネルギーの最大値 系のひずみエネルギーの最大値 変位,ひずみ,応力 はりのひずみエネルギー 基準振動曲線

○第27回 連続弾性体の振動(はりの自由横振動およびその近似解法)(2)
はりの自由横振動について、レーリー法の適用の演習問題とその解法を解説します。

○第28回 連続弾性体の振動(はりの自由横振動およびその近似解法)(3)
はりの自由横振動について、レーリー法の適用の演習問題とその解法を解説します。

○第29回 往復機械の振動およびピストンエンジンのバランス(1)
往復機械の動力学、往復機械の起振力について解説します。また多気筒ピストンエンジンにおける往復質量の慣性力のバランス、往復質量の慣性モーメントのバランスについて解説します。
Keyword:  往復運動部 回転運動部 ピストンの運動 ピストン クランク コンロッド ピストン変位 テイラー展開 ピストン速度,加速度 クランク角速度
b.コンロッドの運動 往復直線運動と回転運動 集中質量 重心周り慣性モーメント 単シリンダ機関の慣性力 クランクピン クランクアーム コンロッド大端 ガス圧力 多気筒機関のつりあい 不つりあい力 不つりあいモーメント 1次慣性力,2次慣性力,高次慣性力 .回転質量のつりあい 直列形機関 不つりあい重量 往復質量のつりあい 合モーメント

○第30回 往復機械の振動およびピストンエンジンのバランス(2)
往復機械の動力学、往復機械の起振力,ピストンエンジンのバランスについての例題を示し、その解法を解説します。

○第31回 期末試験
全体の締めくくりとして、期末試験を実施します。
毎回の講義内容の理解と数式の展開能力の構築のため,ノートの整理と自らの手による計算数式の展開・フォローアップを,復習として行うことを課題として求めます。
授業の運営方法  内容を平易に解説し、例題、実例を多くし、例題を解答することで、より深い理解を得るようにします。
教室の座席を指定します。
備考
学生が達成すべき到達目標 機械振動工学に関する基礎理論の修得,機械振動問題に対処するための基礎運動方程式の構築能力の獲得,および,運動方程式の解や数式の展開を導くための計算能力の修得を到達目標とします。
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 中間テスト×2回と期末テストの計3回の平均で評価
70
中間テスト×2回と期末テストの計3回の平均で評価します。
小テスト 20 演習プリントの合計点を平均して評価します。
レポート
成果発表
作品
その他 出席点
10
出席点:欠席2回以下は10点,3~5回は5点,6回以上は0点として評価します。
合計 100