NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 情報メディアと社会(Media technology & Society)
担当教員名 高 文局
配当学年 1 開講期 前期
必修・選択区分 選択 単位数 2
履修上の注意または履修条件 特にありません。
受講心得 プリントの配布や課題があります。遅刻・欠席をしないよう心がけてください。
教科書 別途指示します。
参考文献及び指定図書  『電子社会論』遠藤 薫 著、実教出版
 『メディア論』吉見俊哉、水越 伸 共著、放送大学教育振興会
 『メディア・プラクティス』水越 伸・吉見俊哉 編著、せりか書房
 『情報倫理学』越智 貢・土屋 俊・水谷雅彦 編著、ナカニシヤ出版
 『ネットワーク社会の情報倫理』山住富也、湯浅聖記 共著、近代科学社
関連科目  【後修科目】
 情報メディアと法・倫理
 【先修・後修に関係なく関連性の高い科目】
 情報メディアとビジネス、Webデザイン、CG1,2,3、サウンド1,2,3、映像1,2、デジタルコンテンツ論
オフィスアワー
授業の目的  この科目の目的は、社会システムの急速な変革が進む中、情報社会という視点がなぜ重要なのかを理解すると同時に、社会問題、経済問題を地球全体のシステムから捉えることのできる能力を養うことにあります。
授業の概要  インターネットに代表されるネットワーク等のITの進展は、我々人間の社会活動、経済活動、さらには地球環境との関わりにおいて大きな変化を見せ始めています。インターネットを使って展開される社会活動、経済活動についての実例を通して、情報と地域をキーワードにしたインターネットワーキングの実態と課題、今後の展望について検討します。
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
○第1回 「フレッシュマンスタートアップセミナー」

○第2回 ガイダンス
 授業内容と講義の進め方や評価方法などについて、ガイダンスを行ないます。

○第3回 情報化社会を理解する
 「情報化社会」を正しく理解するために、基本となる概念や「情報化社会」に対する既存の概念定義を考察し、その内容と問題点などについて学習します。
 ・「情報」とは?(情報の語源的な意味、データ・情報・知識の関係、情報の性質や機能など)
 ・「情報化社会」の概念定義と問題点
 ・「情報化社会」の再考

○第4回 現代社会における情報化
 ここでは、まず社会の情報化とその課程を「メディア史」を中心に歴史的な観点から考察します。そうすることによって、現代社会における情報化を各領域別に考察しその特徴などを学習します。
 ・メディアと社会の情報化
 ・企業の情報化
 ・行政の情報化(業務の電算化、行政のネットワーク化など)
 ・家庭の情報化
 ・産業の情報化(電子商取引など)

○第5回 情報化の「光の部分」と「影の部分」
 ここでは、社会の情報化にともなうさまざまな可能性と課題(問題)を中心に、情報化社会の「光の部分」と「影の部分」を、映像を観ながら概説し学習します。

○第6回 インターネット空間を理解する(1)-インターネットとコミュニケーション
 ここでは、まず「インターネット空間」を理解するための基礎知識を学習することにしましょう。 
 ・人間とコミュニケーション(メディアとコミュニケーション様式)
 ・マス・メディアと社会(大衆、群集、公衆について、マス・コミュニケーション効果研究など)
 ・インターネット空間の理解(双方向性、匿名性、「公共圏」概念などについて)

○第7回 インターネット空間を理解する(2)-事例を通して考える「インターネット空間」の可能性と課題
 ここでは、IT先進国といわれる韓国の情報化を事例にインターネット空間の可能性と課題を考察します。
 ・オルタナティブ・メディアの可能性
 ・メディア・プラクティス -クリエイティブな「創り手」としての「メディア表現者」
 ・韓国の情報化と「インターネット新聞」

○第8回 インターネット空間を理解する(3)-インターネットビジネス
 インターネットにより容易に必要な情報を検索することができるようになり、消費者が商品を購入する場合においても、まずインターネットから情報を得て、その情報を基にして商品を選択・購入するという新しい消費行動スタイルに変わりつつあります。また、企業においても広告宣伝や商品の販売などで、インターネットを活用した新しいビジネススタイルが生まれてきています。ここでは5・6回の講義を踏まえたうえで、インターネットによりどのようなビジネスが生まれてきたか、インターネットがビジネスのやり方をどう変えつつあるかを学びます。
 ・インターネットによる新しいビジネスモデル
 ・インターネットによる広告ビジネス
 ・インターネット電子マーケットの現状と可能性、そして課題

○第9回 インターネット空間と「私」-メディア・リテラシーとは何か(1)
 メディア・リテラシーとは、人間がメディアを介して情報を批判的に受容、解釈すると同時に、メディアを選び、使いこなして自らの考えていることを表現し、コミュニケーションの回路を生み出していくという、複合的な活動のことです。ここでは、メディア・リテラシーの系譜とその定義をメディア使用活動、受容活動、表現活動という3つの次元において整理してみます。

○第10回 インターネット空間と「私」-メディア・リテラシーとは何か(2)
 ここでは、メディア・リテラシーという営みが抱えている根本的な問題について考えてみます。さらに、今日のようなメディア社会において、メディアと関わる新しい人間像について考えてみます。
 ・メディア・リテラシーの根本問題
 ・メディアと関わる人間像の変化:能動的なメディア表現者/批判的な受容者

○第11回 メディアとしてのインターネット -メディアは現実を構成する
 ここでは、文字・画像・映像言語を中心にその意味生成について考察し、マルチ・メディアとしての「インターネット」の現実構成について考えてみましょう。 
 ・記号化され構成された「現実」-言語(記号)、意味、現実
 ・文字・画像・映像言語 -創られたイメージ、創られた事実(事例分析)

○第12回 メディア・テクストの特性と構成文法 -「インターネット空間」をクリティカルに読み解く
 ここでは、10回の講義に続きT.A. van Dijkのメディア・ディスコース分析方法をインターネットのポータル・サイトに適用して分析してみます。そうすることによって「インターネット空間」をクリティカルに読み解く方法について共に考えてみます。
 ・T.A. van Dijkのメディア・ディスコース分析方法
 ・事例分析(インターネットのポータル・サイトを事例に)

○第13回 情報化社会と情報倫理
 ここでは、「情報倫理」を取り上げます。いわゆる「情報倫理」といわれているさまざまな対象を紹介しながら、それがどうして「情報倫理の問題」と呼ばれるようになったのか、そして問題点の解決には何が必要なのかなどを考え、これらの対象の問題構造を明らかにしていきます。
 ・情報倫理とは?
 ・情報化社会における原則(自由・公平・公正など)
 ・情報倫理に必要な知識
 ・情報化社会と人権(自己情報統制権、アクセス権、情報共有権、表現の自由、反監視権など)

○第14回 情報化社会における犯罪と法制度
 私たちが情報化社会において安全に生活するためには、ハイテク犯罪に関する知識は不可欠となってきています。ここでは、ハイテク犯罪の事例を学ぶことで、情報化社会の危険性を正しく認識し、ハイテク犯罪に巻き込まれないように自己防衛をするためのセキュリティ技術などを学びます。
 ・ハイテク犯罪とセキュリティ対策
 ・知的所有権について
 ・事例を中心に(ハイテク犯罪での著作権法違反、フリーソフトウェアの著作権など)

○第15回 授業の総括とまとめ
 ここでは、今まで議論してきた内容について総括とまとめを行います。

○第16回 期末試験








第3回
配布資料
「情報化社会を理解する。」



第4回
配布資料
「現代社会における情報化について」


第5回
配布資料
「情報化の「光の部分」と「影の部分」について考える。」



第6回
配布資料
「インターネットとコミュニケーションについて考える。」


第7回
配布資料
「インターネット空間の可能性と課題について」


第8回
配布資料
「インターネットビジネスについて具体的な事例を挙げる。」



第9回
配布資料
「メディア・リテラシーとは何かについて考える。」







第11回
配布資料
「メディアとしてのインターネットの特徴について考える。」


第12回
配布資料
「メディア・テクストの特性とその分析方法について考える。」



第13回
配布資料
「情報化社会と情報倫理について」



第14回
配布資料
「知的所有権について具体的な事例を挙げて復習する。」
授業の運営方法  PowerPoint資料と映像教材を用いた講義を行ないます。
備考
学生が達成すべき到達目標  この科目は皆さんが次の目標を達成できることをめざしています。授業時はもちろん、課外の予習復習(自習)を通して、これらの目標が達成できるように学習を進めてください。
 ①「情報化社会」を理解する。
 ②「インターネット空間」の特徴を理解し、eビジネスの可能性と課題を認識する。
 ③メディアリテラシーを正しく理解し、自分の行う表現活動の社会的意味を認識する。
 ④情報化社会における「情報倫理問題」「人権問題」「著作権問題」などを理解する。
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 70 直筆ノート利用可の筆記方式で実施します。
授業で学んだ内容を整理し直筆ノートにまとめておいてください。
小テスト
レポート 20
成果発表
作品
その他 10 欠席・遅刻はしないように心掛けましょう。止むを得ず欠席・遅刻をする場合は、事前にメールなどを通して連絡してください。また、研究室に寄り欠席した日の資料を受け取ってください。
授業に欠席したり、遅刻・早退せずに、意欲的に取り組んだ場合、評価の対象とします。
合計 100