NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 線形代数1(Linear Algebra1)
担当教員名 首藤 眞一
配当学年 カリキュラムにより異なります。 開講期 前期
必修・選択区分 選択 単位数 2
履修上の注意または履修条件  ノートは必ず準備し、毎時間の予習及び復習は徹底してください。
受講心得 私語は厳禁です。欠席、遅刻はしないよう心がけましょう。
教科書  線形代数(学術出版社)
参考文献及び指定図書 適宜指示します。
関連科目 基礎学力講座(数学) 、微分積分1、2,線形代数1、2

オフィスアワー
授業の目的   線形代数での考え方は、数を単独に考えるのではなく、幾つかの数をひとまとめにして考察するという数学的見方や考え方の習得を目的としています。予備的知識は必要ありませんが、
 理工系の皆さんには特に専門分野で活用される「ベクトルや行列の応用」について学習し、既習の事項や探求しようとしている事象にベクトルや複素数、行列のよさを活用できることを到達目標としています。
 以下の授業計画は受講学生の過去の履修内容に応じて、内容を修正することにより、幾分遅くなったり講義で触れられない部分があったりすることもあります。
授業の概要  前期は線形代数の導入として「ベクトル」、「複素数」、「行列」の分野を学習します。まず高校でのベクトル、複素数を復習し、次に行列の演算を学び、最後に行列の応用として連立方程式との関係を学びます。
 基礎的な概念を説明し、その理解度を確かめるためまたは応用への理解を深めるために、演習の時間を多く確保しています。また、毎時間課題(宿題)を課しますので次時に板書しておいてください。講義の区切り毎に、少し苦労する挑戦課題を課すとともに、確認試験も実施します。
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
○第1回 フレッシュマンスタートアップセミナー

○第2回 ベクトルの演算及びベクトルの成分
 ベクトルとはどんなものかをまず学びます。その後、ベクトルのスカラー倍、ベクトルの和(差)を定義し、その演算について考えます。ベクトルの成分の考えを導入し、平面(2次)の場合について、その活用法について考察します。

○第3回 空間ベクトルと内積
 次元を3次(空間)にあげ、ベクトルの演算、成分の活用について学びます。2次の場合とまったく同様な性質をもつことを学びます。内積の考えを導入し、平面・空間についてその活用について学習します。余裕があればベクトルの外積についても学習します。

○第4回 複素数と演算、極形式
 取り扱う数実数から複素数へ拡張していくよさを学びます。

○第5回 複素数の応用(極形式、ド・モアブルの定理、ド・モルガンの公式、方程式への応用など)
複素数を極形式変換することにより方程式の解法を探ります。 

○第6回 行列(行列と数ベクトル)
 数を単独に扱うのではなく幾つかの数をひとまとめにして考えたものが数ベクトルであり、行列です。この行列の表し方と行列のいろいろな例(零行列・正方行列・単位行列・スカラー行列等)を学びます。

○第7回 行列(行列の演算)
 数の計算で出てくる演算(和・差)を行列にまで拡張し、その性質を調べます。演算の演習も行います。

○第8回 行列の積(1)
 行列の積を定義し、いろいろなタイプの行列について積を求めてみます。積が定義できる場合とできない場合に注意し、十分に演習をします。

○第9回 行列の積(2)
ここでは、行列の積では交換法則が成立しないことを学びます。3つ以上の積やn乗の形の積についても扱います。

○第10回 行列と連立1次方程式
 連立1次方程式は係数行列と未知数行列の積と定数項行列との等式(行列方程式)との見方が出きます。また係数行列と定数項行列をそのまま並べて拡大係数行列として、連立1次方程式の解法(加減法)はこの拡大係数行列を変形していくことでうまくいきます。

○第11回 連立1次方程式1(基本変形)
 拡大係数行列の変形は連立方程式の加減法に対応し、これを分析すると3つの変形に行き着きます。これを行列の行基本変形といい「(1)1つの行を何倍かする。(2)2つの行を入れ替える。(3)1つの行に他の行の何倍かを加える。」の3つになります。この変形と連立1次方程式を解くことの対応を理解し、変形の練習をします。

○第12回 連立1次方程式2(簡約な行列)
 拡大係数行列の変形の目標として、簡約な行列をあげることができます。この行列は任意の行列に対して、行基本変形を行うこと(掃き出し法)により得られ、ただひとつの形に落ち着くことと、この変形の方法をいくつかの例を通して身につけていきます。簡約な行列を求めることを簡約化といいますが、連立1次方程式を解くだけでなく、他の分野でもよく出てきますので、徹底してこの変形の練習を行います。

○第13回 連立1次方程式3(連立1次方程式を解く)
 行列の簡約化を用いて連立方程式を解いていくとき、拡大係数行列の簡約化の形がいくつかのパターンに分かれます。この形を係数行列、拡大係数行列の階数を用いて分類すると、解の有り様を調べることができます。ここでは解がまったくない場合や、解が1つだけに決まらずたくさんある場合の扱いについて学びます。

○第14回 逆行列と連立1次方程式
 連立1次方程式の未知数と方程式の数が等しいとき、係数行列は正方行列となり、連立方程式がただ1つの解を持つときの条件として、正則行列を得ることができます。このとき逆行列が存在し、これは連立方程式と同様に掃き出し法で求めることができます。逆行列の利用についても学びます。

○第15回 行列の応用
 これまで学習した行列の概念を多方面での応用または活用する事例を探ります。

○第16回 総合評価(定期テスト)
 前期の総まとめのためのテストを行います。


 
① 課題は毎時間課します。
次時には板書しておいてください。

②第4回、第7回、第10回、第13回
には整理補充挑戦課題を課します。
③第5回、第8回、第12回には30分間の確認試験を実施します。 
授業の運営方法 教科書と補充教材(プリント)による講義と演習形式が主ですが、演習や解法共同研究等の形式も逐次取り入れていきます。
1つの概念毎に例題で説明し、演習を多く取り入れていきます。毎時間課題(宿題)を課しますので、次時には板書しておいてください。また、講義の区切り毎に少し苦労する挑戦課題を課すとともに、確認試験を実施します。 
備考
学生が達成すべき到達目標  ① 行列表現と行列の演算ができる。
 ② 複素数の演算と極形式表現ができりとともに、方程式への応用ができる。
 ③ ベクトルの演算及び内積の概念を活用できる。
 ④ 行列を活用して連立方程式が解ける。
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 53 講義内容の理解を確認します。数学的ものの考え方も重視します。
試験範囲は別途指示します。
ノートのみ持ち込み可。 
 
小テスト 24 講義内容の理解度を確認するために、確認試験を3回程度実施します
レポート 8
成果発表
作品
その他 15 授業への出席と取り組み状況を評価の対象とします。  
合計 100