NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 力学要論(Elementary Mechanics)
担当教員名 小幡 章
配当学年 1 開講期 後期
必修・選択区分 必修 単位数 2
履修上の注意または履修条件  「力学要論」は必修科目であり2年生以上の重要科目の基礎となります。また、その全内容は連続かつ互いに関連するので、学習者には全内容の完全把握が求められます。
受講心得  「力学要論」の補習を「航空工学演習1」(1年生後期、選択、1単位)で行います。力学のマスターには時間をかけた演習が必須なので、「力学要論」と「航空工学演習」両科目を履修することが強く望まれます。
教科書 必要に応じプリントを配布します。
参考文献及び指定図書 特に指定はありません。
関連科目 航空工学演習1
オフィスアワー
授業の目的  航空機・宇宙機などの動力学を学ぶための前段階として、運動する物体の力学に関する基礎知識の習得を目的とする授業です。
まずj次元について学びます。力学は時間と長さと質量という我々が感ずることが出来る単位を組合せた次元で論ずることが出来ることを学びます。
数学と感覚双方で理解を深める準備をした後に基本的物理量について学びます。
順次、速度と加速度、運動量保存則、質点の力学、エネルギー、中心力、質点系である剛体の力学の基礎、固定軸まわりの剛体の回転運動、剛体の平面運動、などを学びます。
簡単な微分と積分と感覚をを用いてこれらの基本事項は理解できます。
専門課程に入ってそれぞれの分野独特の考え方や式の展開を学びますが、それに戸惑わないようになることが到達目標です。
授業の概要 前半は、力学の楽しさに触れてもらうことを主眼に授業を進めます。
しかし、後半になると、ある程度体系的な学習が必要なので、楽しさ中心から、人の話を静かに聞き、なおかつ自ら考えることを要請する授業スタイルに切り替えます。
なお、専門の世界の一端に触れてもらうために、考える対象としては単なる物体でなく、出来るだけ航空宇宙の世界をイメージできるものを選びます。
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
○第1回 講義の目的と基礎の復習
 力学は位置(速度、加速度)、質量、時間という我々が感ずることのできる物理量を扱うので、数学も重要だが、感ずることで理解を深めることのできる学問であることを説明します。
  ギ リシャ文字の工学的な使い方を学びます。
○第2回 単位と次元と物理量
 基本単位である「長さ」と「時間」と「質量」について学びます。
 力学の登場する多くの物理量が、上の基本単位の組合せで表されることを学びます。
 大きい数と小さい数の表し方も学びます。
○第3回 力学における主要物理量
 身近な世界にある物体や自動車、航空機がどの程度の質量を持つかを学びます。
 力学に関わる身近で興味深い現象を幾つか紹介し、それらがどのような力学の概念で説明できるかを説明します(概念の背景はこれから時間をかけて学ぶことになります)。
 現実に機械や航空機等に生ずる加速度がどの程度のものかも学びます。
 運動量、運動量保存則についても学びます。
○第4回 速度、加速度、力
 力とはどのようなものかを学び、力の一例として、風圧がどのように力になるかを学びます。
 力の釣合が力学の基礎であることを学びます。
 釣合問題を解く時の基本的手順を学びます。
○第5回 工学に現れる力とその釣合
 慣性力、粘性力、バネ力、摩擦力等を学びます。
 先々多用されるレイノルズ数について学びます。
 航空機の滑空時の釣合について学びます。
○第6回 エネルギー、仕事、パワー(仕事率)
 エネルギー、仕事、パワーについて学びます。
○第7回 運動の力学
 ニュートンの運動法則を学びます。
 剛体の概念を学びます。
 移動と回転の釣合の初歩を学びます。
○第8回 ベクトル
 スカラー積とベクトル積の数学的定義と物理的意味を考えます。
○第9回 線形化
 力学、工学、専門課程で必須の微小角近似と関数の線形化について学びます。
 有効数字についても学びます。
○第10回 仕事、エネルギー、保存力場
 仕事、エネルギー、エネルギー保存則について学びます。
○第11回 運動方程式 
 重力場での物体の運動を定量的に扱います。
○第12回 身近な力学現象
 これまでの知識で、身近な物理現象をどの程度説明できるかを考えます。
○第13回 剛体運動の基礎
 慣性モーメントを学びます。
 回転剛体に発生する見かけの力を学びます。
○第14回 剛体の回転運動
 幾つかの回転剛体の運動について学びます。
○第15回 天体運動
 ケプラーの法則に代表される典型的な天体運動を学びます。
○第16回 期末試験
授業の運営方法  「力学要論」において講義(例題解説を含む)を行い、「航空工学演習1」(1年生後期、選択、1単位)において、以下のように、「力学要論」の補習および演習を行います。

第1回~第2回 「力学要論」の講義内容につき補習をおこないます。
第3回~第13回 「力学要論」の講義内容について演習問題を解きます。
第14回、15回  「力学要論」の全講義内容につき補習を行います。
備考
学生が達成すべき到達目標
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 80 試験は、正解のみを評価するのでなく、思考のプロセスも評価します。解答欄における、図や図の説明等も式の展開と同等に評価します。
小テスト
レポート
成果発表
作品
その他 20 力学を身につけるには、自ら感じ考えることや日頃の努力が大切です。その意味で、授業に積極的に参加し、日頃努力していることの分かる学生は試験とは別に評価します。
合計 100