NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 機械工学概論(Introduction to Mechanical Engineering)
担当教員名 大江 克利
配当学年 カリキュラムにより異なります。 開講期 前期
必修・選択区分 選択 単位数 2
履修上の注意または履修条件 教科書の図を説明に用います。 教科書を必ず購入して下さい。
受講心得 身の回りの機械に関心を持って受講して下さい。
教科書 「機械工学一般」 (理工学社) 大西清 編著
参考文献及び指定図書 「初心者のための機械製図」 藤本元書(森北出版)
「新しい機械の教科書」 門田和雄著(オーム社)
関連科目 材料力学、CAD基礎1、CAD基礎2
オフィスアワー
授業の目的  自動車、鉄道車両、航空機などの輸送用機械をはじめとして、我々はさまざまな機械の恩恵を受けて日常生活を送っています。また産業分野においては、いろいろな機械を用いて製品を作り出しています。これらの機械がどのように設計、製造されるか、機械を動かす原理やメカニズムはどのようなものか、機械の構造や性能を決定する因子は何か、どのような技術が使用されているかなどについて学習し、機械を設計、製造、利用する上での基礎的な工学的知識を修得します。
授業の概要 機械、製品に用いられる材料、機械材料の力学、機械製図、機械の要素、工作法 等の概要を講義します。
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
○第1回 フレッシュマンスタートアップセミナー

○第2回 授業内容の説明、機械工学の概要、単位系
 全体の授業内容と授業の進め方および成績評価の方法を説明します。
 機械製品はどのような工学技術を使って設計、製造されるかを具体的な例をあげて説明します。機械部品の長さやそれに働く力など、機械工学では種々の物理量を取り扱います。それらの量の国際単位系SIでの表し方を学習します。

○第3回 機械材料(1) 鉄鋼材料
 機械装置の設計、製造、運転や、種々の製品の製造においては、材料に関する知識が必要です。機械には金属材料が多く用いられますが、ほとんどは2種類以上の成分からなる合金です。ここでは、まず金属の原子配列と合金の組成状態について学習します。次いで、最も広く用いられる材料である鉄鋼材料のうち、炭素鋼と特殊鋼の種類、特徴、用途を学びます。

○第4回 機械材料(2) 鋳鉄、鋳鋼、非鉄金属、非金属材料
 溶けた鉄を型に流し込んで機械部品を製造する鋳造に用いられる鋳鉄と鋳鋼の特徴を学びます。機械には鉄鋼材料以外の種々の金属や金属以外の材料も使用されます。銅合金、アルミニウム合金などの非鉄金属材料や、プラスチック、セラミックスなどの非金属材料について、種類、特徴、用途を学習します。

○第5回 材料力学(1)  応力とひずみ
 力が作用してもこわれない機械を作るには、働く力の大きさに応じて各部分の材料の種類や形を適切に決める必要があります。材料に働く力には引張、圧縮、せん断、曲げ、ねじりなどがあります。これらの力の作用によって材料内部に生じる応力と材料のひずみについて、定義と計算法を学習します。

○第6回 材料力学(2) はり
 棒状の材料に横向きに力がかかる「はり」の応力と曲がりについて学習します。

○第7回 材料力学(3) ねじれ、内圧、座屈
 動力を伝える回転軸にはねじり応力が発生します。円筒容器に内圧がかかると、円筒には円周方向に引張応力が働きます。長い柱に圧縮荷重がかかると曲げによって柱が破壊する座屈が起こります。これらの現象の数式表現と計算法を学習します。

○第8回 機械製図法
 機械設計者の考えを工作者に誤りなく伝達するため、図示方法に一定の約束を決めて図面を作成します。図形を描く投影法、線の種類、複雑な機械部品の図形の表し方、寸法の記入方法など、図面を描く上での約束事を学びます。

○第9回 機械要素(1) ねじ、軸と軸継手
 機械を構成する要素には、部品を固定するもの、動力を伝達するもの、動きを変換するものなどさまざまなものがあります。これらのうち、部品やユニットを固定・締結するねじ、動力を伝達する軸とそれを支える軸受、軸と軸を接続する軸継手について、種類、形状、構造、作用を学習します。

○第10回 機械要素(2) ベルト、歯車
 動力や回転を伝達するベルトと歯車について、種類、構造、作用を学習します。

○第11回 機械要素(3) リンク、カム、ばね、管と管継手
 動きを変換するリンクとカム、エネルギーを蓄えたり振動や衝撃をやわらげるばね、流体を移送する管と管継手について、種類、形状、構造、作用を学習します。

○第12回 機械工作法(1) 鋳造、鍛造
 機械製品は素材を様々な方法で加工して製造されます。その中から、まず、溶融した金属を型に流し込んで成形する鋳造と、金属をハンマでたたいて成形する鍛造について、方法と特徴を学習します。

○第13回 機械工作法(2) プレス、圧延、溶接
 薄い金属板を二つの型ではさんで切断したり成形するプレス加工、金属素材を回転するローラの間を通過させて板材や形鋼、レール材などを成形する圧延、棒や管を作る引き抜きと押し出し、ねじを製造する転造などを学習します。また、金属を溶かして接合する溶接の原理と方法を学習します。

○第14回 機械工作法(3) 工作機械
 金属素材を削って機械部品を作ったり、鋳造や鍛造で作られた品物を正確な寸法に仕上げるのに様々な工作機械が使用されます。工作物を回転させながら削る旋盤、穴をあけるボール盤、回転する刃物で工作物を削るフライス盤、平面を加工する形削盤、回転砥石で精密に仕上げる研削盤などについて、加工の方法と特徴を学習します。

○第15回 機械工学の技術分野
 機械工学は第14回授業までに取り上げた技術以外にも、力学、熱、流体、電気、電子、計測、制御など多くの技術が関係します。これらの技術が実際の製品にどのように関係するかを説明します。

○第16回 期末試験
 授業内容について試験を行います。
第4回
演習課題

第7回
演習課題

第11回
演習課題

第14回
演習課題
授業の運営方法 講義、例題解説のほか、演習問題の宿題提出も求めます。
備考
学生が達成すべき到達目標 (1)機械の設計には、何をどのように考慮すべきかについて基本的な事項を理解する。
(2)材料の種類と性質を理解する。
(3)機械要素の種類と役割を理解する。
(4)機械工作法の種類と特徴を理解する。
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 70 授業内容を理解できているかを確認します。
計算問題は考え方、解答の記入方法、答えの数値の単位の有無も評価します。
電卓を使いこなせるかもチェックします。
小テスト
レポート 30
成果発表
作品
その他
合計 100