シラバス情報

注）公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名	構造設計３（Structural Design 3）
担当教員名	石田　孝一
配当学年	3	開講期	後期
必修・選択区分	全コース　選択	単位数	2
履修上の注意または履修条件	材料力学　構造力学１～４　建築材料実験　構造設計１、２を履修していることが望ましい。
受講心得	計算用具持参のこと。
教科書	最新建築構造設計入門和田　章　監修　　　実教出版
参考文献及び指定図書	未定
関連科目	材料力学　構造力学１、２、３、４　建築材料実験　構造設計１、２
オフィスアワー

授業計画	学習内容	学習課題(予習・復習)
授業の目的	構造設計３の前半では、断面設計を主に講義します。先ず、鉄筋コンクリート構造の柱、床、壁の設計法を説明します。次いで、鋼構造のブレース、はり、柱の設計法を説明します。　後半は、鋼構造における接合方法を講義します。高力ボルト接合、溶接接合（突合せ溶接、隅肉溶接）を説明した後、はりとはりの継手、柱と柱の継手、はりと柱の仕口の設計法を説明します。　問題演習を通して、計算手順を修得することが肝要です。
授業の概要	前半は構造部材の設計、後半は接合方法および接合部の設計について講義します。
授業計画	第１回　鉄筋コンクリート柱の断面設計（主筋の設計）　計算図表を利用して、柱主筋の設計法を説明します。曲げモーメント係数及び軸方向力係数を算出したのち、計算図表から引張鉄筋比を求めます。柱部材の場合、２方向で設計することになります。引張鉄筋比から引張鉄筋断面積を求め、必要数量を配筋することになりますが、このとき、配筋状態をチェックする必要最小幅について説明します。 ○第２回　鉄筋コンクリート柱の断面設計（せん断補強）　設計用せん断力に対する柱のせん断補強設計法を説明します。先ず、許容せん断力を算出する式を紹介します。せん断補強の必要があるかどうかをチェックしたのち、せん断補強の必要がある場合は、許容せん断力式からせん断補強筋比を求め、補強筋間隔を求めます。柱のせん断補強設計に関する構造制限についても説明します。 ○第３回　鉄筋コンクリート床スラブの設計　最初に床スラブ厚の算定式を紹介し、説明します。次いで、交差梁理論を説明したのち、床スラブの設計用曲げモーメント算定式を紹介します。主筋と配力筋を説明したのち、床スラブの設計法を説明します。構造制限についても説明します。 ○第４回　鉄筋コンクリート無開口耐震壁の設計　無開口耐震壁の設計法を説明します。許容せん断力を説明した後、壁筋比の算出法、壁筋の配筋方法を説明します。 ○第５回　鉄筋コンクリート開口耐震壁の設計次いで、開口耐震壁の設計法を説明します。開口による低減率を説明したのち、開口補強筋の設計を説明します。構造制限についても説明します。 ○第６回　鋼構造部材断面の設計１　引張材　引張力を受ける材の設計式を紹介し、説明します。ボルトや高力ボルトの穴による断面欠損を考慮した有効断面積の求め方を説明します。例題を通して引張材の設計を説明します。 ○第７回　　鋼構造部材断面の設計２　圧縮材　圧縮力を受ける材の設計式を紹介し、説明します。圧縮力を受ける材は座屈を考慮しなければなりません。細長比、座屈長さ、断面２次半径等を復習します。例題を通して圧縮材の設計を説明します。 ○第８回　前半の復習 ○第９回　鋼構造部材断面の設計４　曲げ材　　曲げを受ける材（はり材）の設計式を紹介し、説明します。続いて、せん断力に対する設計式を紹介し、説明します。例題を通して曲げ材の設計を説明します。　曲げを受ける材（はり材）は、荷重を受けると、軸方向と直角方向にたわみます。（変形します。）このたわみが大きいと、振動障害の原因となります。ここでは、はり材のたわみの求め方とたわみ制限について説明します。 ○第１０回　鋼構造部材断面の設計５　柱材　曲げ材（はり）の応力は、曲げモーメントとせん断力の２種類ですが、柱材には更に、軸方向力が加わって、３種類となります。ここでは、圧縮力と曲げモーメントを同時に受ける場合の設計式を紹介し、説明します。　幅厚比や径厚比の制限値、細長比の制限値及び許容応力度(圧縮、曲げ)等を復習した後、Ｈ形鋼の柱の設計を問題演習を通して具体的に説明します。 ○第１１回　接合部の設計　ボルト、高力ボルトによる接合部の設計を説明します。ボルト、高力ボルトによる接合では、材に穴を開けることになりますが、その穴の位置から、ゲージ、ゲージライン、ピッチ等を説明し、等価断面積の求め方を理解します。ボルト、高力ボルト接合における、許容せん断力、許容支圧力、許容引張力を求める式を紹介し、例題を通してボルト、高力ボルト接合の設計を説明します。　主な溶接接合には、突合せ溶接、隅肉溶接、部分溶け込み溶接等があります。ここでは、溶接接合の設計の際必要となる、有効のど厚、有効長さ、サイズ等を説明します。　例題を通して、有効のど厚、有効長さ、サイズ等を理解し、溶接接合の設計を具体的に説明します。また、アンダーカットやブローホール等の溶接接合の欠陥について説明します。 ○第１２回　はりとはりの接合部（溶接継手）　ファスナによる継手について説明します。フランジ接合ファスナ、ウェブ接合ファスナについて説明し、設計式を紹介します。次いで、溶接接合による継手について説明します。突合せ溶接の場合と隅肉溶接の場合を説明し、設計式を紹介します。 ○第１３回　はりとはりの接合部（高力ボルト継手）　ファスナによる継手について説明します。フランジ接合ファスナ、ウェブ接合ファスナについて説明し、設計式を紹介します。次いで、（高力ボルト接合による継手について説明します。 ○第１４回　柱と柱の接合部（継手）　柱と柱の接合部（継手）は、はりの継手に準じて設計します。しかし、はりは、曲げモーメントとせん断力を考慮しましたが、柱の継手では、軸力も考慮しなければなりません。例題の解説を通して、柱と柱の接合部の設計を理解します。 ○第１５回　柱と大ばりの接合部（仕口）　柱はり接合部（仕口）では、柱とはりの相互で応力伝達を確保することが大切です。ここでは、はり材端部の設計、柱の局部仕圧に対する設計、柱はり接合パネルの設計を説明します。 ○第１６回　期末試験　計算が主体の試験になるので、試験時間は80分とします。計算用具（電卓、ポケコン）は持込可です。	第１回教科書ｐ１９３～１９５、ｐ２８７資料配布予習９０分　課題９０分第２回教科書ｐ１９６～１９８資料配布予習９０分　課題９０分第３回教科書ｐ２０５～２０８資料配布予習９０分　課題９０分第４回教科書ｐ２１１～２１３資料配布予習９０分　課題９０分第５回教科書ｐ２１２～２１３資料配布予習９０分　課題９０分第６回教科書ｐ２３２～２３５資料配布予習９０分　課題９０分第７回教科書ｐ２３６～２３９資料配布予習９０分　課題９０分第８回資料配布予習９０分　課題９０分第９回教科書ｐ２４０～２４４資料配布予習９０分　課題９０分第１０回教科書ｐ２４５～２４６資料配布予習９０分　課題９０分第１１回教科書ｐ２５０資料配布予習９０分　課題９０分第１２回教科書ｐ２５１資料配布予習９０分　課題９０分第１３回教科書ｐ２５１資料配布予習９０分　課題９０分第１４回教科書ｐ２５１資料配布予習９０分　課題９０分第１４回教科書ｐ２５２～２５４資料配布予習９０分　課題９０分
授業の運営方法	通常教室での座学。毎回授業内容に関する演習課題を課します。期限までに提出して下さい。
備考
学生が達成すべき到達目標	鉄筋コンクリート構造の柱、床、壁の設計法を理解する。鉄骨構造の引張材、圧縮材、曲げ材、柱材の設計法を理解する。主要な接合方法である高力ボルト接合、溶接接合について理解する。接合部の設計法を理解する。

評価方法	評価の割合	評価の実施方法と注意点
試験	55	毎回の講義の要点を理解できているかを確認します。計算問題は、正解するだけでなく、解答に至る過程も重視します。
小テスト
レポート	30
成果発表
作品
その他	15	授業に欠席したり、遅刻・早退せずに、意欲的に取り組んだ場合、評価の対象とします。
合計	100	―