NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 貨幣理論(Monetary Theory)
担当教員名 宮本 吉次郎
配当学年 3 開講期 前期
必修・選択区分 経営経済選択 単位数 2
履修上の注意または履修条件  無し
受講心得  人間としてのマナーを守ること。
教科書  プリント
参考文献及び指定図書  その都度指示する。
関連科目  金融論Ⅰ・Ⅱ、経済学、経済学入門など
オフィスアワー
授業の目的  (目的)
貨幣は我々の生活に密着した最も身近な物であります。しかし、意外と貨幣とは何かと聞かれると案外に答えられないものであります。単なる紙切れなのに、なぜお金が大事なのでしょうか。お金のために人を殺すことさえあります。お金のもつ魔力であります。その、お金が使えなくなったり、1年間に半分の価値しかなくなったらどうでしょうか。
私達は、日頃なんのためらいもなくお金を使っています。しかし、そこには人類の長い歴史が刻まれているのです。
この講義では、まず貨幣の歴史から説き起こすことにします。自己完結型経済である自給自足経済から説き起こし、技術革新と余剰生産物の問題に言及します。この余剰生産物が交換に出されることによって交換経済が発生します。原始的な交換経済である物々交換経済から一般的交換手段としての貨幣の導入、さらに物品貨幣、秤量貨幣、雑種貨幣へと進めます。17世紀から18世紀にかけてのイギリスの貨幣制度の変遷を見ながら金本位制の意味へと進めます。とくに、産業革命期のイギリスの貨幣制度を、ヘンリー・ソーントンの『紙券信用論』、『地金論争』「通貨論争」について言及し通貨発行原理を理解します。特に、イングランド銀行の設立と金本位制度について理解します。金本位制度が国内調整に対して国際調整を重視した点を理解します。この点がヘンリー・ソーントンの問題としたところであり、ケインズによって管理通貨制度へとみ導かれるプロセスを理解します。

(到達目標)
今日の通貨制度が一朝一夕にして成立したものではなく、長い人類の歴史の中で営々として気づかれたものであることを理解するとともに、今日の国際通貨制度を含めてその原理について理解します。
授業の概要
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
第1回
 オリエンテ―ション
第2回 
貨幣の歴史を理解する。自給自足経済から物々交換経済、貨幣経済への発展過程を理解する。
第3回 
 自然貨幣、秤量貨幣、貨幣貢献と雑種貨幣を説明する
第4回
 アムステルダム銀行とGIRO BANK、ジョン。ロ-の通貨政策にも言及する。
第5回
金匠銀行家と紙幣
 ゴ―ルドスミスノ-トの機能と紙幣について説明する
第6回
 イングランド銀行の設立について説明する
第7回
 産業革命と銀行業との関係を説明する
第8回
H,ソ―ントンの「紙券信用論 」を説明する。特に1793恐慌 1797年恐慌の相違を説明する
第9回
通貨制限期におけるイングランド銀行券の増発とインフ―ションについて説明する。
第10回
D,リカ―ドの「HIGH PRICE OF GOLD」、「地金騰貴論」を説明する
第11回
地金論争を説明する
第12回
通貨論争:通貨学派の理論を説明いする
第13回
通貨論争Ⅱ:銀行学派の理論を説明する
第14回
イングランド銀行と中央銀行
第15回 まとめ
第16回 試験
授業の運営方法  講義
備考
学生が達成すべき到達目標
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 60
論文試験
小テスト
レポート
成果発表
作品
その他 出席率
40
合計