NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 異文化コミュニケーション(Intercultural Communication)
担当教員名 清水 孝子、山本 義史、近藤 正一、吉津 弘一
配当学年 2 開講期 後期
必修・選択区分 選択科目 単位数 2
履修上の注意または履修条件 1回目のオリエンテーション後、1回目~3回目を使って映画を見ていきます。日本の映画とアメリカ版の映画を比較するために、同じストーリの場面を、両方の映画を使って交互に観ていきます。また、オリエンテーションで5人の担当者が、「ここを注目するように!」との指示を出しますので、映画を観ながら、それぞれの先生の指摘されたことについて、ワークシートを埋めていく作業をしてもらいます。学生の指摘したところを活かしながら、各担当の先生が授業をすすめていきます。1回目~3回目のワークシート作成の作業も評価の対象とします。もし、何らかの事情で欠席した場合には、レンタルして映画を観ておくこと。
受講心得 私語・携帯電話の使用などは禁止。遅刻をしないように。5人の担当教員によるオムニバス形式ですので、それぞれの教員の課題にはまじめに取り組むこと。
教科書 特にありません。
参考文献及び指定図書 周防正行著『「Shall we ダンス?」アメリカを行く』(太田出版、1998年)
周防正行著『アメリカ人が作った「Shall we ダンス?」』(太田出版、2005年)
http://www.juce.jp/LINK/journal/1102/03_02.html
他の参考文献は、それぞれの担当者が授業の中で紹介していきます。
関連科目 アイデンティティの社会学
オフィスアワー 水曜日3時限目(近藤)
授業の目的 「文化」とは、客観的にその性質を確定できるものではありません。いろいろな異なった状況の中で、いろいろ異なった形で「文化なるもの」があらわれるのだと考えられます。つまり、見る人の位置や立場の違いによって、1つ1つの文化なる特性も、複数の文化間の相違も、いろいろと違って見えてくるというということです。文化の違いのおもしろさというのは、実は、文化の違いを見る目がさまざまに違いうるということにあるということに気づいてもらいたい。
授業の概要 「異文化コミュニケーション」の講座では、周防正行脚本・監督の日本映画『Shall we ダンス?』(1996年)と米国でリメイクされた映画『Shall we dance?』(2004年)の2本を使って、文化間の相違点をさまざまな立場・観点から見るとどのようにみえるのかを5人の講師が紹介していきます。その中で、受講生1人ひとりに、様々な視点から「文化」を読み解く可能性、「文化」の交流の可能性を考えてもらいたいと思います。
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
○第1回  授業説明・映画視聴(清水孝子担当)
       
○第2回  映画視聴(清水孝子担当)

○第3回  映画視聴(清水孝子担当)
         
○第4回  「映画から読み解く異文化受容(1)」(清水孝子担当)
日本興行版(1996年日本公開、監督・周防正行、136分)と全米興行版(1997年米国公開、監督・周防正行、118分34秒、英語字幕)を比較します。特に編集の最初の段階で、米国側が原作を20分以上カットすることを提案しました。そのカット部分を紹介しながら、米国側が何を取捨選択して、原作を「変容」させたかに注目します。カットされた部分についての両者の「理由・反論」を紹介しながら、そこに見える両者の「まなざし」について考えたいと思います。

○第5回 「映画から読み解く異文化受容(2)」(清水孝子担当)
日本オリジナル版(日本興行版と全米興行版)とハリウッド・リメイク版(2004年全米・2005年日本公開、監督Peter Chelsom、106分、日本語字幕)を比較しながら、日本オリジナル版がどのようにハリウッド・リメイク版に「変容」したかを検証します。

○第6回 「映画の中の建築空間」 (近藤正一担当)
空間体験によって認知される空間を図式化する手法の一つであるイメージマップ法を用いて、映画の中の仮想空間を可視化する演習を体験してもらいます。

○第7回 「印象に残る空間の比較論」(近藤正一担当)
異文化において同様のテーマで制作された二つの映画作品における建築空間が、どのように認知されているのかをできるだけ第6回の結果を踏まえて解説します。

       
〇第8回 「『Shall we ダンス?』における人生の課題とアイデンティティの確立」
(山本義史担当)
『Shall weダンス?』における人生の課題とアイデンティティの確立および受講生のアイデンティティについて考えます。

○第9回 「異文化における共通性」(山本義史担当)
文化といえども人間が考えたものであり、その前に生物であるのが人間です。異文化における共通性について考えてみます。
○第10回 「ジェンダーの視点から映画を観る(1)」(白土康代担当)同じタイトルの映画ですが、主人公の妻の設定は驚くほどちがいます。その点に注目して二つの映画の主人公の妻を比較する表を作成します。最初に映画を観るときに、二人の服装や話し方などに注意して観てください。
○第11回 「ジェンダーの視点から映画を観る(2)」(白土康代担当)
8回に作成した表をもとに、「世界の七不思議のひとつ」と言われるほど低い日本女性の「ジェンダー・エンパワーメント指数」の理由を探りたいと思います。世界全体の中の日本女性の現状を示す資料を参考にします。
○第12回 「社会とビジネスにおける異文化コミュニケーション(1)」(吉津弘一担当)
言葉とコンテクストとコミュニケーション
     ・言語依存度とコンテクストの高低
     ・ハイコンテクストの実例
     ・聞く文化と話す文化
     ・起承転結はストレスを生む?
     ・多文化社会でのコミュニケーション

○第13回 「社会とビジネスにおける異文化コミュニケーション(2)」(吉津弘一担当)
論理的に話す、書く、伝える
     ・「予告」ということ
     ・「論理的」とはどんなこと?
     ・良い報連相、正しい命解援
     ・文化に拠らない話し方スキル
     ・最後の頼みはコミュニケーションへの「熱意」

○第14回 パネルディスカッション & 学生とのディスカッション
(パネリスト:近藤正一・白土康代・山本義史・吉津弘一・清水孝子)

       
○第15回 まとめ(清水孝子担当)
(各担当教員が指示します。)
授業の運営方法 第1回目、第2回目、第3回目の講義では、映画を観ます。第4回目以降は、5人の講師によるオムニバス式の講義という形をとります。試験・評価は、5人の講師が授業に基いた課題を1つずつ出しますので、そのレポートの内容によって行います。
備考
学生が達成すべき到達目標 ① 二つのの映画を通して、目に見える文化と目に見えない文化に気づき、それぞれが、二つの映画の中で、どのように受容され、またどのように変容されたかを考察できる。
② 空間に興味をもち、映画のなかに表現された空間を比較考察できる。


評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験
小テスト
レポート 100
成果発表
作品
その他
合計 100