NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 スペースデザイン(Space Design)
担当教員名 下島 啓吾
配当学年 1 開講期 後期
必修・選択区分 建築コース(選択)
インテリアデザインコース(コース選択必修)
環境・地域創生コース(選択)
単位数 2
履修上の注意または履修条件 刃物を扱うので、怪我に注意すること。作業しやすい格好をすること。
受講心得 出席し、適宜配布される資料を精読し、理解をはかること。
教科書 使用しません。必要に応じプリントを配布します。
参考文献及び指定図書 随時紹介します。
関連科目 造形 製図1 CAD製図
オフィスアワー
授業の目的 ● モノを作る意味と責任を理解した上で持続的で平和な社会に貢献できうるモノ作りと創造力を育みます。
● 材料は実際に県内の山林を見て木材の流れを理解した上で、県産材を使用し素材に対する理解を深めます。
● 自ら課題を設定した椅子を設計、製作する事を通して製作プロセスを理解し、人体のスケール感、素材とのつきあい方、工作方法などを身体で学習します。
授業の概要 森林から木材になるまでの流れを見学し素材の背景を理解します。その上で素材を最大限活かしたモノ作りを心掛けます。単一加工された木材を利用し、自分で設定した使用環境から時間、空間を考慮し、木材の特性を活かした椅子を設計製作します。
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
○第1回 オリエンテーション
 課題の主旨、目的、到達目標、評価基準、スケジュール及び注意事項をレジュメで説明します。受講生の自己紹介として、選択理由、問題意識等の把握を行います。

○第2回 素材の特性
 無垢の木材の特性を理解するため、課題で使用する素材と同じ杉材から箸を削り出します。道具としての基本と木材の特性を各自体感します。

○第3回 人間工学、1/5ボディゲージ製作(骨格模型)
 人骨模型を観察し、骨格と筋肉との関係を中心に説明し、理解を図ります。各自骨格模型の製作を通して間接部分と、その可動領域について理解を深めます。その後、骨格模型の製作に取り組みます。

○第4回 椅子の歴史、1/5ボディゲージ製作(骨格模型)
 歴史上の椅子から、機能、コンセプトの多様性について説明した後、各自歴史上の椅子から1脚、気に入った椅子を選び、その椅子の選択理由について自己分析を行います。その後、骨格模型を製作します。
 
○第5回 コンセプト、1/5椅子模型製作
 模型製作の効果、重要性、養われる能力について説明します。その後、コンセプトについて説明し、各自コンセプトを決定後、1/5模型製作を行います。

○第6回 1/5椅子模型製作
 コンセプトにそった異なる切り口を検討すると同時に、1/5模型を数多く作る事を主眼にラフモデル、アイデアの展開に取り組みます。

○第7回 アイデアの収束 1/5椅子模型製作
 多くのラフモデル、アイデアの中から良い部分、利用価値のあるものを選択し、組み合わせることで最良の1/5模型にしていくように改良を行います。

○第8回 アイデアの決定
 1/5模型の中から1/1椅子で作るものを個別に面接し、決定します。加工手順、加工方法、必要な治具等の検討も同時に行います。

○第9回 木工道具の扱い方(安全性) 1/1椅子製作
 安全に作業するため、1/1椅子製作に入る前に手道具、電動工具、作業場の使用方法、服装の注意事項、段取り等の説明をします。その後、必要な治具、加工の準備等を行います。

○第10回 木材の木取り、墨付け方法 1/1椅子製作
 木取りの順序、墨付け方法を、レジュメにより説明します。資材の有効活用を図り、出来るだけ歩留まりを高めるように工夫することを主眼に取り組みます。その後、1/1椅子製作に入ります。

○第11回 木材の加工方法 1/1椅子製作
 木材加工について、レジュメにより説明します。墨線や記号に従って正確に加工する手法と確認作業、順序よく加工する方法の説明をした後、1/1椅子製作に入ります。

○第12回 木材の仮組み方法 1/1椅子製作
 仮組みについて、レジュメにより説明します。主に仮組みの目的について説明した後、1/1椅子製作に入ります。

○第13回 木材の仕上げ方法 1/1椅子製作
 無垢の木材の仕上げ方法とその種類について、レジュメにより説明した後、1/1椅子製作に入ります。

○第14回 木材の組み立て、素地調整方法 1/1椅子製作
 無垢の木材の素地調整の目的、種類、手法について、レジュメと見本により説明した後、1/1椅子製作に入ります。

○第15回 プレゼンテーション
 (コンセプト、1/5模型、1/1椅子、箸、課題を終えての感想)の発表を行い、まとめとします。

作業の遅れは次週までに完了しておくこと。

必要な筆記用具、道具類は毎回持参すること。

限られた講義の時間及び道具類を有効に使えるように、各自工夫すること。

授業の運営方法 各回の注意事項は、授業初めに行います。時間通りに出席すること。
備考 夏季休暇の後半に県内の山林など見学会予定。各自木工手道具(のこぎり、ノミ)など出来るだけ購入持参すること。
学生が達成すべき到達目標 1 木材の性質、特性を身体で学習し,限られた条件の中で椅子の設計、製作を実践できる。
2 自分の身体のゲージを作り、人間工学のポイントを学習することで、座る道具として使いやすさを検討できる。
3 社会背景、時代背景を考慮して広い視野に立ち、自ら現代の課題を設定し近未来にモノを作る目的、意義を見つけられる。 
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験
小テスト
レポート
成果発表 10 製作プロセス上、必要な模型などが完成されているかを重視します。
作品 80 各自のコンセプトに沿って、与えられた条件の中で素材を活かし、魅力的な椅子を創造する能力を重視します。
その他 10 毎回アンケート用紙を配り、終了5分前に記入をしてもらい回収します。
合計 100