NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 情報通信工学(Information Communication Engineering)
担当教員名 片山 秀則
配当学年 3 開講期 後期
必修・選択区分 コ選必 単位数 2
履修上の注意または履修条件  選択科目、国家試験免除必修科目。
受講心得  国家試験関連教科目であるので、教科書は使わず、プリントとノートによって授業を進めるため、毎回の出席が必要である。
教科書 情報通信工学概論(石上・三ケ木著・コロナ社)
参考文献及び指定図書 通信伝送工学 (コロナ)
気通信主任技術者問題集
一級陸上特殊無線技士問題集
関連科目 交換工学,電子回路1・2
オフィスアワー
授業の目的  電子・情報系の学生を対象にした講義で、情報通信システムの基本となる技術を学び、現在の有線・無線を利用した情報通信システムを理解する事を目的とします。現在の情報システムは、携帯電話やインターネットに代表されるように電気通信技術、コンピュータネットワーク技術、衛星、放送技術、情報処理技術など非常に多くの技術の複合体であるため、これらシステムに関連した基本となる考え方から実際の応用まで、現在の情報通信システムの全体像を学びます。
授業の概要
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
○第1回 通信の歴史
通信とは「音信を通じること」、「便りをする」などの意味が小辞林に記載されています。要するに「意志あるいは情報をなんらかの手段により相手に伝達する」ことを指しています。
昔からいろいろと情報の伝達について、いかに正確に、また、迅速に行うかの工夫がなされてきました。これらの通信の手段、方法にはどのようなものがあったかを学びます。

○第2回 通信システム
基本的な通信システムの構成や通信ネットワークの概要について学ぶことにします。

○第3回 信号の伝送1
音声、データ、画像などの情報の信号を伝送路を通して正確にかつ有効に送ることが必要です。そのために,情報は伝送路の特性と整合した形の信号に変換されます。アナログ伝送とデジタル伝送の信号の変換(変調)のことを学びます。

○第4回 信号の伝送2
伝送路を効率よく利用できるよう,複数の信号をまとめて送り出す多重操作が必要です。今回、信号の多重化伝送の仕組みについて学びます。

○第5回 電話機
電話機の原理について説明します。電話機の基本的な構成は大別すると「通話回路」、「信号回路」及び「出力回路」などから成り立っています。また、受話器を取り上げると電話機に回線がつながり、動作状態となるフックススイッチなどについて学びます。最後の30分に小テストをします。

○第6回 交換機
交換機とは加入者の電話機などの端末機からの呼び出し信号を受けて通信を行う会いえを選択し、通信回線を接続する装置です。交換機には一般に「市内交換機」、「市外交換機」あるいは「国際交換機」などと呼ばれ、また、身近な会社などの「私設交換機」(PABX)についても学びます。

○第7回 通信ケーブル
電気通信で信号電流を伝送する通信ケーブルがいろいろな種類があります。今回では、通信ケーブルの構造と特性について学ぶことにします。

○第8、9回 データ通信
身近にあるATMや鉄道、飛行機の座席予約システムなどデータ通信システムは、多数の利用者が遠隔地から共同利用することができます。経済的にも大きな効果が得られます。ここでは、データ通信システムの構造、データ伝送の方式、伝送形態、伝送制御などについて学ぶことにします。

○第10回 光通信
光通信の技術は今急速に発展しています。今回では,光通信の原理および伝送方式について学びます。最後の30分に小テストをします。

○第11回 無線通信方式
無線通信は使用する電波の周波数帯によってそれぞれ特徴があり「使用目的による区分」、「使用無線周波数区分による区分」また「変調方式による区分」に別れそれぞれの特徴について学びます。最後に小テストをします。
 
○第12回 無線機器
無線通信機はいろいろな種類がありますが,AMとFMの代表的な送信機・受信機の構成や性能の表し方などについて学びます。

○第13回 衛星通信
衛星には使用目的により、通信、放送、科学観測、天文観測、気象観測、軍事用など各種のものがあります。衛星は目的に都合のよい軌道上を運行するようになっており、「円軌道」、「楕円軌道」、「静止軌道」などがありそれぞれの特徴について、またそれぞれの衛星通信方式について説明します。

○第14回 放送システム
1916年にアメリカでラジオの試験電波が発射されてからすでに90年近くになろうとしています。その間に技術面では音響機器の開発、改善が行われ、送信機も大電力化が進み、このため放送音声の音質が高められ、さらに一つの放送局のサービス地域も広くなってきた。放送の種類も、中波から短波放送、音質を求めてFM、デジタル放送へ、またテレビ放送は、無線、有線、ハイビジョン、デジタル放送へと進んで行く、これら情報技術の新しいシステムを学びます。
 
○第15回 通信システムの応用
高速のマルチメディア通信の環境が整備されるようになると、有線・無線の融合が加速化され、2003年12月に始まった、地上デジタルtvをはじめ、vod(VIDEO ON DEMAND)、双方向通信の情報通信ネットワーク・マルチキャスト通信など、これから身近になる有線・無線の応用について学びます。

○第16回 期末試験
時間 90分
持ち込み可。 
授業の節目で宿題を出します。
授業の運営方法 主にプロジェクタによって講義します。教室の座席指定を行います。授業の中で必要に応じて問題演習を行います。毎時間あるつもりでいること。
備考
学生が達成すべき到達目標 ① 信号の伝送について理解します。
② 信号の交換について理解します。
③ さまざま通信システムについて了解します。
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 50
小テスト 20
レポート 15
成果発表
作品
その他 15
合計 100