NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 経済数学(Introduction to Mathematical Economics)
担当教員名 馬男木 三生
配当学年 2 開講期 前期
必修・選択区分 全コース選択 単位数 4
履修上の注意または履修条件  特にありません。
受講心得  経済数学の基本的な概念や考え方を習得するためには、講義を聴いて、教科書を読むだけでは難しいと思います。講義内容の理解を深め、理解できないところをなくすために、講義の区切りで、全部で6回の演習問題の提出を求めます。演習問題は図書館を利用したり、クラスメートと議論して解いてください。でも最終的な答案は、自分の理解に基づいて、自分の力で解いてください。
教科書 「経済数学講義-解析学-」(配布プリント冊子)
参考文献及び指定図書 「解析入門Ⅰ」 杉浦光夫 著(東京大学出版会)
「微分積分学」 吉田洋一 著(培風館)
「経済成長と動学」大住圭介編著(ケイ草書房)
関連科目  経済数学の発展科目には次のものが開講されています。
   経済統計学、ミクロ経済学、マクロ経済学
オフィスアワー 月曜日16時20分~17時50分
授業の目的  経済現象を数学的手段を用いて研究することなどは無用のことであると考える人も多いでしょう。目的は2つあります。第1は、経済学検定試験や公務員試験の受験、そしてより高度な中級もしくは上級の経済学の分野を理解するために最低限必要とされる解析学の基礎を習得することです。第2は、数学の応用による経済学の学習はどのような意味で、そしてどの程度に可能であるのかについて理解を深めることです。
授業の概要 【テーマ】 微分と積分の基礎の理解
【ねらい】 経済現象を数学的手段を用いて整理したり、分析したりすることは、無駄なことでなく、とても重要なことであるということを明らかにします。
【目標 】 中級(大学3年生以上)および上級(大学院修士以上)の経済学の専門書を理解するために必用とされる解析学の基礎を習得することです。
 
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
○第1回 はじめに 
 解析学の目的を要約して説明します。
○第2回 微分  (1) 関数と微分係数 
 関数のグラフの勾配の解析的な定義である微分係数と微分可能性について学びます。
○第3回 微分  (2) 導関数
 関数のグラフの勾配の解析的な定義である関数の導関数について学びます。
○第4回 微分  (3) 微分法の公式 
 導関数に関する基本的な性質を学びます。
○第5回 微分  (4) 極値
 1変数関数の極大値と極小値について学びます。
○第6回 微分  (5) 演習
 第1回目の演習問題(課題提出)について演習と解説をします。
○第7回 積分  (1) 不定積分 
 1変数関数の原始関数である不定積分について学びます。
○第8回 積分  (2) 不定積分の公式
 不定積分の基本的な性質について学びます。
○第9回 積分  (3) 定積分
 連続関数の縦線集合である関数の定積分について学びます。
○第10回 積分 (4) 定積分の計算
 不定積分を用いて関数の定積分を計算することを学びます。
○第11回 積分 (5) 定積分の公式
 定積分の基本的な性質を学びます。
○第12回 積分 (6) 演習
 第2回目の演習問題(課題提出)について演習と解説をします。
○第13回 指数関数と対数関数 (1) 1/xの原始関数
 1/xの不定積分の基本的な性質について学びます。
○第14回 指数関数と対数関数 (2) 指数関数と対数関数
 1/xの不定積分の基本的な性質を用いて指数関数と対数関数を定義します。
○第15回 指数関数と対数関数 (3) 指数関数およびと対数関数の性質
 1/xの不定積分の基本的な性質を用いて指数と対数の法則を学びます。
○第16回 指数関数と対数関数 (4) 広義の指数関数と対数関数
 正数aを底とする広義の指数関数と対数関数を学びます。
○第17回 指数関数と対数関数 (5) 微分法と積分法
 指数関数と対数関数の微分法と積分法を学びます。
○第18回 指数関数と対数関数 (6) 演習
 第3回目の演習問題(課題提出)について演習と解説をします。
○第19回 偏微分 (1) 偏導関数
 2変数関数の導関数について学びます。
○第20回 偏微分 (2) 全微分
 2変数関数の全微分とその経済学への応用を学びます。
○第21回 偏微分 (3) 演習
 第4回目の演習問題(課題提出)について演習と解説をします。
○第22回 制約条件なし極値問題 (1) テーラーの定理
 n回微分可能な1変数関数の近似式を与えるテーラーの定理を学びます。
○第23回 制約条件なし極値問題 (2) 極値の1階の条件
 テーラーの定理を用いて関数の極値が満たさなければならない条件を学びます。
○第24回 制約条件なし極値問題 (3) 極値の2階の条件
 テーラーの定理を用いて関数の極値の必用条件を学びます。
○第25回 制約条件なし極値問題 (4) 演習
 第5回目の演習問題(課題提出)について演習と解説をします。
○第26回 等号制約条件付き極値問題 (1) 等号制約条件付き極値問題
 等号制約条件付き2変数関数の極値問題が代入法で直接解ける場合を学びます。
○第27回 等号制約条件付き極値問題 (2) ラグランジェ乗数法
 等号制約条件付き2変数関数の極値問題の一般的な解法を学びます。
○第28回 等号制約条件付き極値問題 (3) ラグランジェ乗数法による解法
 等号制約条件付き2変数関数の極値問題の解き方を学びます。
○第29回 等号制約条件付き極値問題 (4) 演習
 第6回目の演習問題(課題提出)について演習と解説をします。
○第30回 総復習
 学習したことについて総復習します。
○第31回 期末試験
 試験時間60分。配布資料持ち込み可。
○第1回
 「経済数学講義-解析学-」配布
○第5回
 第1回目の演習問題の配布
○第11回
 第2回目の演習問題の配布
○第17回
 第3回目の演習問題の配布
○第20回
 第4回目の演習問題の配布
○第24回
 第5回目の演習問題の配布
○第28回
 第6回目の演習問題の配布
授業の運営方法  数学の基本概念や公式の証明、演習問題の解説はグラフや数式を板書きして説明することになります。概念の説明、公式の証明、演習問題の解説は配布するプリントを参照してください。必要な事項があれば配布のプリントに自分で追加記入するなどして、講義の内容をしっかり理解するようにしてください。自分で考えることが理解を深めることになります。わからないところをそのままにしておくと、その後の講義が理解できなることになります。配布プリント、参考文献などを用いて、復習をしっかりと行なってください。そして、わからないことがあれば遠慮なく質問してください。
 講義を聴いて、配布資料や参考文献を読むだけでは、数学を充分に理解することは難しいと思います。そのために、演習問題の提出を求めます。講義内容をしっかりと理解するためには、クラスメートと議論したり、図書館を利用したりしてください。でも演習問題の最終答案は自分で考えて、自分で作成してみることが大切です。
備考
学生が達成すべき到達目標  経済学の中級(大学3年生以上)および上級(大学院修士以上)の専門書を理解するために最低限必要な解析学の基礎を習得することです。
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 80  講義内容が理解できているかを試験します。
小テスト
レポート 12
成果発表
作品
その他 8  講義に積極的に取り組んだときは、成績評価の対象とします。欠席や遅刻をしないようにしてください。
合計 100